内容説明
停電した真っ暗な汽車の中で、ジークムント・フロイト博士と乗り合わせた記憶喪失の青年。自分が何者なのかを知るために、博士の催眠術を受けることに。しかし、深い眠りの淵から戻ると…ぴちぴちのちっちゃなブリーフ一丁の姿になっていた。ブリーフの上になぜかスカートを穿かされ、フロイト博士に連れられて訪れた伯爵の館では十三歳の娘の肢体に惑わされたり、間男の濡れ衣を着せられたり、ひいてはヨーデルについて講演をさせられたり。この果てしない乱痴気騒ぎの行き着く先は…?精神分析は科学に見せかけたポルノグラフィーなのか?挑戦的なテーマに露悪的に取り組み、すべての非難も先回りして確信犯的に内側に取り込むメタフィクション。デビュー作『グノーシスの薔薇』以上に物議を醸したマドセンの最新作。
著者等紹介
マドセン,デヴィッド[マドセン,デヴィッド][Madsen,David]
そのスキャンダルな作風ゆえか、ロンドン生まれでローマに長いこと留学していた哲学・神学者という以外、本名や詳しい経歴は謎のままにされている。デビュー作『グノーシスの薔薇』は非常に話題になり十以上の言語に翻訳され、各地で評判を呼ぶも、それ以上の物議を醸した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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harass
51
やたら猥雑な夢の中、自分の名を思い出せない主人公は下着一枚で、「フロイト」と名乗る老紳士や奇妙な人物たちの不可解な言動と出来事に翻弄される。夢の中の夢や無意味なのか暗喩なのかシュールな夢の中の世界。フロイト派精神分析のやたら性に何もかも結びつける悪癖があり、個人的に呆れたことがあるが、それらを揶揄しているのだろう。元々下品なギャグが多めの作家でもあるのだが。正直、残念に感じた作品。他人の夢の話を聞かされてうんざりするのを思い出す。脈絡がないのをどう読ませるか。筒井の偉大さを逆に感じた。2017/03/18
駄目男
11
どうなんだろうか、この本は。ジークムント・フロイトといえば精神分析学の創始者と言われているが、全編、夢の中の話で終わっている.他人の夢の話ほどバカバカしいものはないと言うが、まったくその通りで、時に哲学的、または心理学などの小難しい話を交え、延々、300頁以上も読まされる。私としては夢を見ているのが誰か分からないまま最後まで、少しうんざりしながら読むわけだが、いくらフロイトの夢分析に関する話とはいえ、あまり面白い本ではない。 そればかりか、やたら性行為の話が多いのはどういうわけだ。 2020/02/25
mejiro
7
心理学的内容のためか、食欲、性欲、睡眠欲の三大欲求を始め、人間が持つ欲をすごく意識した。フロイトが絡むものはなんでも性的にしてしまい、それがまた下品なところが、いじわるというか悪のりというか。怪しい人物たちが演じるコントのよう。夢の中なので、奇天烈な馬鹿騒ぎが繰り広げられる。精神分析のパロディや深い意味があるのかもと思うが、わからないのが残念。いかがわしいのに妙にひっかかる作品。表紙はムンク。2015/02/26
秋良
6
うーん…夢の話を面白く語るってハードル高いということが分かった。そういえば性的な夢も何かを食べる夢もあんまり見ないな。マトリョーシカが出てくるのは見たことあるけど。2018/02/06
sundance1973
3
ちょっと『インセプション』ぽいかも。『カニバリストの告白』と同じく悪趣味で悪ノリ全開の作風で、好みは分かれると思うけれど、ほとんど一気読みするくらいおもしろかった。主人公に次々と襲いかかるセクハラと意味不明のパン推し。性と食、そして夢すなわち眠り。人の三大欲求と、その軛から逃れられない哀れな人間たちの、愉快な狂想曲。遊び心のあるオチも楽しいね。2015/12/09
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