内容説明
幼少のころから熱心なカトリック教徒であったJ.R.R.トールキンの描く『指輪物語』をより深く読み解くには『聖書』の知識が必要です。ビルボの誕生パーティに隠された「マタイによる福音書」のおしえ。ガンダルフとホビットの奇妙な友情が体現する「箴言」のことば。塚山での一夜の意味を示唆する「列王記」など―。『聖書』のエピソードを知ることで、物語は一層輝きを増し、私たちの胸にせまってきます。冒険の背後に隠された秘密を丁寧に掘り起こし『指輪物語』の真実に迫る、何度でも繰り返し読みたいファン必携の解説書。
目次
1 日常的な美徳―『指輪物語』第一部 旅の仲間・上
2 幸先のよい旅立ち―『指輪物語』第一部 旅の仲間・下
3 新たなはじまり―『指輪物語』第二部 二つの塔・上
4 思いがけない助け―『指輪物語』第二部 二つの塔・下
5 全力での戦い―『指輪物語』第三部 王の帰還・上
6 道は果てしなくつづく―『指輪物語』第三部 王の帰還・下
著者等紹介
スミス,マーク・エディ[スミス,マークエディ][Smith,Mark Eddy]
小説家。ニュー・ハンプシャーで幼少をすごす。現在イリノイ州在住。『指輪物語』原著の出版社InterVarsity Pressのデザイナーとして活躍する一方で、トールキンの研究を続ける
斎藤兆史[サイトウヨシフミ]
1958年栃木県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、同大学院総合文化研究科助教授
三谷裕美[ミタニヒロミ]
1965年福岡県生まれ。東京女子大学文理学部英米文学科卒業、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校人類学部修士課程修了。現在、東京女子大学現代文化学部言語文化学科助手
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