感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
15
池波正太郎の作品のような、市井に生きる剣豪の話かと思いきや、山田風太郎のようなトンデモ武侠小説。何しろ冒頭50ページを読んだだけで、何人の腕に覚えのあるものが登場しては亡骸をさらしたことか。主人公は代々科挙を好成績で合格する名門の出身で武芸の達人。そして、超が付くほどの巻き込まれ体質。ストーリーは…。展開が早すぎて、今、誰となんのために戦っているのか、しばしば分からなくなる。帯に馳星周が書いた「なんとでたらめな、なんと行き当たりばったりな――そうつぶやきつつ、ページをめくる手はとまらない」が全て。2024/09/03
サケ太
9
人呼んで小李飛刀。その飛刀が放たれる時、一つの命が失われる。友情のため、愛する人から身を引いた李尋歓。大男の従者とともに江湖を渡り歩いていたが、謎の青年阿飛との出会いから、愛する人と再開を果たしてしまう。次から次へと出てくる登場人物たち。李尋歓の飛刀で、阿飛の剣で倒れていく。進む物語。因縁、友情、裏切り、恋慕、憎悪。時が、状況が人を変える。変わらない男。格好良い男。清々しい程の悪女林仙児。ハードボイルド武侠もの。面白い。2016/10/09
ヒライヌス
2
最初のうち「なんかすごい奴が出てきたと思ったら死んだ」というパターンが繰り返されるんで「ひょっとして最後までこれでいくのか…?」と不安になったが、100ページを過ぎたあたりから話が動き出して面白い。下巻へ。2011/07/30
辺野錠
1
話がどこに向かっているのか分からない感があった。しばらく引っ張れそうな強そうなキャラクターをあっさりと死なせるのは古龍先生の作風なんだなと思った。2020/12/20
りてん
1
従者と二人で江湖をさまよう落魄の貴公子、李尋歓。「小李飛刀に仕損じなし」文句無しにカッコいい。金庸の作品が人の成長を描くのに対し、古龍の作品は強い者は強いという分かり易すさが、戦いの世界に没頭させてくれる。ハードボイルドと呼ぶに相応しい作品だと思う。2014/04/14
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- 和書
- 解読「地獄の黙示録」