内容説明
偉大なる村の長ネフェルをを失った“真理の場”は、その死の悲しみから抜け出せずにいた。一方、ラムセス大王亡きあと不安定な政情が続く王宮も、サプタハの崩御によりさらに混乱を極め、ついにエジプト全体が大いなる危機に晒されていた。“真理の場”とエジプト―互いにかけがえのない存在として支え合ってきた今、どちらか一方が崩壊すれば、一方も道連れになる。師となる支えを失った孤独な勇者、烈火のパネブ、そして王妃タウセルトは、闇に潜む敵を誘き出すため、力を合わせて最後の戦いに挑む…。“真理の場”そしてエジプトは、その壮大な歴史に永遠の光を刻むことができるのか!?『ラムセス』シリーズから五年―クリスチャン・ジャックが描く第二の伝説、感動の完結篇。
著者等紹介
ジャック,クリスチャン[ジャック,クリスチャン][Jacq,Christian]
1947~。フランス、パリ生まれ。ソルボンヌ大学で哲学と古典文学を学び、後にエジプト学の研究で学位を取得。17歳で初めてエジプトを旅し、以来その魅力に取り憑かれる。エジプト学者でもあり、エジプトを舞台にした数々の話題作を発表、代表作『太陽の王ラムセス』(角川文庫)は世界中で一千万部を超えるベストセラーとなった
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感想・レビュー
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うめ
1
何が伝えたかったのか、私には読み解けなかったけれど、面白く最後まで読みました。
つゆり
0
心理の場の長となったパネブは心理の場のあるべき形と職人たちを守りながら、絵師としてさらなる高みへ昇っていく。現代に少なくなった「職人」の姿がそこにあるように思う。 メヒたちと裏切り者はパネブや心理の場を陥れようと、次々に罠を仕掛ける。 これまでなかなか尻尾を出さなかった彼らだが、力を得ようと焦るあまり、次々にその正体が明らかになっていく。終盤のスピード感は小気味よく、これまでのパネブたちの苦労を知っているだけに痛快でさえあった。2016/07/07