脳のなかの幽霊

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脳のなかの幽霊

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  • サイズ B6判/ページ数 408p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784047913202
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0398

出版社内容情報

人の心は何処にあるのか? 意識とはいかなるメカニズムで成り立つのか? 人類最大の問題、<意識の問題>にとりくみ、現代科学の最先端を切り開く、気鋭の科学者によるサイエンスノンフィクション。

すぐれた神経科学者によって書かれた、脳の本質について深く考えさせる本だ。手足を切断された人が、切断後も、また手足が本当に存在するかのごとく感じる「幻肢症」という症状があることは前から知られていた.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』288頁、より)

★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。

内容説明

切断された手足がまだあると感じるスポーツ選手、自分の体の一部を人のものだと主張する患者、両親を本人と認めず偽者だと主張する青年―著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手がかりに、脳の仕組みや働きについて考える。さらにいろいろな仮説をたて、それを立証するための誰でもできる実験を提示していく。高度な内容ながら、一般の人にも分かりやすい語り口で、人類最大の問題「意識」に迫り、現代科学の最先端を切り開く。

目次

第1章 内なる幻
第2章 「どこをかけばいいかがわかる」
第3章 幻を追う
第4章 脳のなかのゾンビ
第5章 ジェームズ・サーバーの秘密の生活
第6章 鏡のむこうに
第7章 片手が鳴る音
第8章 存在の耐えられない類似
第9章 神と大脳辺縁系
第10章 笑い死にをした女性
第11章 「双子の一人がおなかに残っていました」
第12章 火星人は赤を見るか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

34
この「ワクワク」感がたまらない。専門知を平易な文体の中に織り交ぜつつ、レベルを落とすことなくこちらになにが起きているのかそのドラマを「ありありと」伝える。実にノンフィクションとしてのエンターテイメント性と思弁性がいい意味における絶妙のバランス感覚を発揮して保たれている。ここから垣間見えるのはこの脳がはらむ謎・不可知な世界への興味であり、そこからさらに派生するならそもそもこの自分という存在に内在する心や意識という厄介だが面白い存在が持つ可能性ではないかとも思う。その意味で科学と哲学のアマルガムとして受け取る2024/06/22

Gin&Tonic

16
幻肢の治療で名高い神経学者・ラマチャンドラン氏の実際の症例に基づく脳へのアプローチを、サイエンスライター・ブレイクスリー氏が読みやすく仕上げてくれた一冊。幻肢と感覚ホムンクルスとが示唆する成人脳の可塑性、視覚の「いかに」経路と「何」経路、脳内ゾンビの「鏡失認」、側頭葉癲癇と「神モジュール」、進化心理学と「笑いの遺伝子」等々。非常に興味深い&わかりやすい。わずか1.2~1.6kgの蛋白質の内部が、こんな不思議の国だったとは。脳神経科学っておもしろい。見識が広がる。時間のある方には是非読んでいただきたい一冊。2015/01/31

mukimi

16
目で見たものしか信じないと言っている人に読んで欲しい。自分の頭の中の神秘について考える生き物である人間に生まれたことが神秘だとわたしは思う。科学は小説よりも奇なり。2014/04/25

くさてる

14
非情に面白かった。この手の本の中では既に古典だと思うけれど、初読。人間が脳によって存在するという事実は、人によっては味気ないものなのかもしれないけれど、それがここまで分かると同時にこんなにも思い通りにならないものであるということに知的興奮を感じた。エピソードも豊富で読みやすかった。2013/07/24

デビっちん

13
神経疾患の患者の奇妙な症状を手がかりに、脳の仕組みや働きを解き明かしていく内容でした。幻肢や想像妊娠、プラシーボ効果など、現実の世界とは別に脳は独自のイメージで情報を処理していることがわかります。実は体そのものが幻で、脳の中が実際の世界なのかもしれません。脳の創造性には限度がないそうですからね。2016/04/22

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