内容説明
かつて進化をやめた別の人類がいた…。彼らはなぜ歴史から忽然と姿を消したのか?人類史を揺るがす衝撃のサイエンス・ノンフィクション。
目次
第1章 人間と動物の境界線
第2章 人類の大家族
第3章 ミトコンドリアよ、語れ
第4章 一人の女性をめぐる論争
第5章 ニューオーリンズへ
第6章 石器時代へようこそ
第7章 カルメル山のミステリー
第8章 われわれという意識
第9章 時間という問題
第10章 現代的になる
第11章 二つの知恵
第12章 でも、なぜ?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
茶幸才斎
3
現生人類の起源を考えるとき、ネアンデルタール人とは果たして何者なのか。現生人類の繁栄は、ネアンデルタール人になかった何を手に入れたことによるものか。世界各地の発掘・研究現場を訪ね歩き、第一線の考古学者や人類学者、遺伝学者への取材を通じて、筆者は、化石や石器をいくら調べても見つからず、また言葉や知能といった明快なものに原因を求められない、「人間」らしさの萌芽の由来について推論する。本書を読み終えてなお、私の確信は揺らがない。我々現代人は、ピルトダウン人の子孫である。生物進化史における、たちの悪い冗談である。2017/07/09
Hiroshi Takeshita
1
実に良い仕事だ。知の探求には、カタルシスがある。それは知の方では無く、探求という情熱的行為そのものにあるが故に、知が古くなっても、行為そのものは古びない。一方この情熱を理解する事なく、知を語ることは知の冒瀆とも言えるが、学校教育で欠けがちなのは、この情熱を理解するということなのだ。ともあれ、情熱、時間、労力、移動距離、出会いの数、どれをとっても限界一杯な、60才の子供による最高の仕事なのである。2017/04/22
-
- 電子書籍
- 輪るピングドラム3 【小説版】