キャンベル選集<br> 時を超える神話

キャンベル選集
時を超える神話

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  • サイズ B6判/ページ数 284,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784047912427
  • NDC分類 164
  • Cコード C0398

内容説明

人間の想像力が太古の昔から生み育ててきた神話。時空を超えて人々の生きるよすがとなってきた神話が、今、蘇る。数多くのアーティストに強烈な影響を与えた、神話学の巨人・キャンベルが理性的に、そしてユーモアたっぷりに語る。

目次

第1章 はじめに―人間の起源と神話の始まり
第2章 アメリカ・インディアンの神話―伝説を生きる人々
第3章 新石器時代の神と女神たち―そして我らは海で武器を洗った
第4章 ファラオの支配―エジプト、出エジプト、およびオシリス神話
第5章 聖なる源泉―永久不変の東洋哲学
第6章 仏教―正覚への道
第7章 クンダリーニ・ヨーガ(その一)―東洋人の意識と神観念
第8章 クンダリーニ・ヨーガ(その二)―霊性の向上へ
第9章 『チベットの死者の書』―天界への下降
第10章 古代ギリシャの秘教―暗黒から光明へ
第11章 アーサー王伝説と西洋思想―一筋の小道さえなかった
第12章 トリスタンとイゾルデの宮廷風恋愛―気高い心
第13章 パルツィヴァル伝説―聖杯の探求

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

春ドーナツ

10
「海辺のカフカ」と「少年カフカ」をセットで再読して、考えていたことがある。「神話」について。そもそも神話ってなんだろう。本書は講義録で、そんな私の疑問に平易な文章で興味深く示唆してくれた。「古事記」や「スターウォーズ」を思い出した。訳者あとがきを読んでいたら、「ジョージ・ルーカス氏が著者から衝撃を受けて制作した」と書いてあり面食らう。そして村上さんの小説のことをいろいろ思う。キャンベルさんは東洋哲学に多くのページを割いており刺激的でした。21世紀こそ「神話」は有効に機能すると感じる。決して古びてはいない。2017/09/25

roughfractus02

8
著者が神話に興味を持つ契機となったアメリカ・インディアンの砂絵に描かれた神話の話に始まる本書は、神話が3つの調和への要請(個人のライフサイクルとの調和、個人の生きる環境との調和、個人の環境の中に組み込まれた社会との調和)を満たす情報を含むと捉える。各テーマとなるエジプト、仏教、クンダリーニ・ヨーガ、チベット死者の書、古代ギリシャ、アーサー王伝説、トリスタンとイゾルデ、パルツィヴァル等は3者の調和の度合いのバージョン(狩猟採集から農耕、遊牧への重心移動)とされ、東洋/西洋の区分は後代のイデオロギーとされる。2023/05/18

ひつまぶし

5
講演録をもとにしているらしく、読みやすかった。しかし、ものすごい情報量なのでとりあえず流し読み。史料をいくらでも読み込んでいられる人だったのだろうなと思う。また、こういう記述を読み続けられる人もわりと限られる気がする。いつか必要があったら該当する章を拾い読みしていくと面白いかもしれない。神話という象徴の世界が人が現実を生きることに適応させている。しかし、科学が世界を説明してしまった現代社会では科学が日常世界と乖離してしまっている。科学の世界と人間の世界の一体性をどうやって取り戻すのかが課題となるのだろう。2024/06/30

Isuke

1
はじめてのジョーゼフ・キャンベル。講演録とのことで、すいすい読めてしまう。繰り返し読む。月報も入っていて読みごたえ十分。2019/08/14

KKS

1
キャンベル先生という最良のガイドに、様々な神話の見どころ、読み取りどころを案内してもらえる本。こう読め!ではなくて、ここに注目すると面白いぜ!というスタンスで、良いところだけをつまみ食いさせてくれる。様々な作家に影響を与えているド名著なので、単独で楽しめるだけでなく、読書が、物語を体験するということが、より良いものになるはず。すこし入手しづらいのが難か。神話の力同様文庫化して頂きたい。現代においてももっともっと読まれるべき。いま読みたい方は、図書館で蔵書検索をしよう。2014/02/25

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