内容説明
福永幸一は帰宅途中、暴漢に襲われていた美貌の女性・藤宮さやを救った。身を寄せる場所がなく衰弱していたさやを福永は自宅で看護する。やがて、互いにひかれあい、結ばれるふたり。だが翌朝、さやは福永の元から去っていった。幻の童謡詩人の詩集から切り取った一片の詩と置き手紙を残して―。数年後、一冊の詩集を持っていた少女の母親が殺された。詩集には福永の名前と住所が書かれた紙片が挟み込まれていた…。警視庁捜査一課・棟居弘一良はこの殺人事件を通じて再び人間の宿業と対峙することになる。日本ミステリー史上空前のベストセラーが新たな息吹と共に甦る。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年熊谷市生。青学大卒。10年に及ぶホテルマン生活を経て作家となる。江戸川乱歩賞・日本推理作家協会賞・角川小説賞を受賞。04年には作家生活40周年を迎えるとともに日本ミステリー文学大賞を受賞した。社会派推理の頂点として今なお意欲的に作品を発表し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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