内容説明
推理作家志望の鹿野の元に一束の推理小説が届けられた。その小説は、実在の登場人物が使われ、親友・尾崎の自殺から始まっていた。そして、小説内に収められた「ワルツ思案せり我が暗号」と題した楽譜。それは、幾通りもの答えを持つ暗号の塊だった。一読した鹿野は何故か異様な恐怖に駆られ、現実の尾崎の元を相談に訪れる。彼は、この小説は未完だという。小説内で幾度も解かれた暗号にまだ解かれていない部分があるというのだ。残された部分に隠されている謎とは…。やがて、狂気に満ちた忌まわしき真実が姿を現し始めた。第一八回横溝正史賞佳作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
33
暗号、暗号、暗号。アナグラムや楽譜を始めとしてインターネットが普及してない時期に描かれたのでソースを駆使した暗号や語りもあり。そしてまさかの密室論まで・・・しかし基本2人の会話劇や暗号に取り組む光景がほとんどのせいか暗号や本格ミステリ論以外の内容が印象に残りにくいのが難点。2020/07/23
あべっち
2
暗号ネタのみでゴリ押しする歪な小説で素晴らしい2023/09/29
コマンドー者
1
横溝賞の佳作受賞の著者のデビュー作。凝りまくった暗号ネタと作中作ネタとメタ構造というギミックありきの新本格マニア向け怪作。暗号は凄いのに最後の読者への挑戦後の真相は何だそれはという感じで落差が凄いが、この独特のチープさや意味のない公開鍵暗号蘊蓄などバランスは悪いが、一読の価値はある作品。2020/10/04
ブチ
1
選評で「色々チープ!」と言われまくってましたが、それを補って余りある怒濤の暗号と反転し続ける展開!登場人物などチープはチープですが、この暗号(と、それに寄り添わせたような物語)にはこんなもんでいいんじゃないか、と思わなくもないです。とにかく暗号が凄いです。よくあんなの考えたな…!2013/06/27
kanamori
0
☆☆★2012/10/10
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