内容説明
俺の名は三橋玄章。自慢じゃないが、元警視庁の腕っこきの刑事で、七人の極道を一分足らずで平らげたこともある。かつての同僚からは今でも“スーパーマン”と呼ばれている。その俺がちょっとした事情あって警視庁を叩き出された時、拾ってくれたのが元最高裁判事の味木弁護士。まあ、あの狸爺いが俺のボスってわけだ。今日も狸爺いが、佐久間祥三郎の様子を見てきてくれ、と競馬場にいる俺の携帯に電話してきやがった。行ってみたら、奴さん、カミさんと二人で脳天から血を流していて、現場検証中。佐久間って男は、住専問題で槍玉に上がっている大手銀行の頭取らしいが、どうってことない。ロクデナシの俺には関係ない。そのつもりだったが…。書き下ろし傑作悪党小説。
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