内容説明
時は寛永12年、徳川三代将軍家光の治世…。花の大江戸の闇夜に、突然出現した巨大な白虎。身の丈十三尺を超すこの怪物、戦慄の殺戮を繰り返しながら、将軍の居城・江戸城本丸へと向っている。数十人の捕方をもってしても、この巨躯を止めることはできない。“もはや、これまで…”誰もがそう思った刹那、長身痩躯の秀麗なひとりの牢人が現れ、音もなくその白い魔獣を切り捨てた。わずか一太刀のうちに…伝説の宝刀「鬼丸」を持つ男、不敗の奥義「無神流」を極めた男、そして不吉と嫌う「四鎌紋」を持つ男。その男の名は、榊修羅之介―凄絶な殺陣、猟奇と官能。新世紀に向けて、全く新しい超時代活劇小説ここに登場。