内容説明
愛するジョクのため父ドレイクの侵攻を阻止しようとするアリサの願いも虚しく、三国の巨大戦艦は、すべてのオーラを吸収するが如く動き出し、コモン界の戦闘は凄惨をきわめる。聖戦士として生きる運命に導いた人々の意思を体中に感じながら、ジョクは混戦を断つべく、最後の戦いへ身を投じていくのだった…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katka
1
富野作品に特有の表現に人物が「蓋然的な言い方をする」ことがあります。この巻ではドレイクがアイリン子にジョクの脅威性を蓋然的に語ったことになっていますが、『聖戦士の脅威は45%の確率でありうる』『ああも考えられる、こうも考えられる』のような意味(優柔不断)ではなく、おそらく『聖戦士は今や世界の意思を体現しつつある、これは脅威だ』という「概念的な脅威」を言った文脈かと思います。富野文中の蓋然と概念はいつも混同されているとも限らず、別作品ではまたそのつど思い出し、その塩梅に思案することになりましょう。2024/09/15
洪七公
1
既読本1993/11/17