出版社内容情報
心に憎しみや恨みや妬みを抱いた者は呪いを使う。
人が病気や怪我をしたり、不幸に見舞われたりするのは、この呪いが原因だ。この世界は人を傷つけようとする力に満ちている。
少年ルヌエはジュージュツを教えるために村を訪れたホンゴ・センシの弟子となり技を学ぶ。
家族を殺され、家を焼かれ、次々と呪いが降りかかるルヌエはホンゴの教えと共に旅立つのだった――。
『近畿地方のある場所について』背筋氏、絶賛!!
「異国の地で伝えられたジュージュツが紡ぐ、絆と呪いーーその狂おしいほどに真っ直ぐで、切実な物語に胸が打たれました」
【目次】
内容説明
心に憎しみや恨みや妬みを抱いた者は呪いを使う。人が病気や怪我をしたり、不幸に見舞われたりするのは、この呪いが原因だ。この世界は人を傷つけようとする力に満ちている。少年ルヌエはジュージュツを教えるために村を訪れたホンゴ・センシの弟子となり技を学ぶ。家族を殺され、家を焼かれ、次々と呪いが降りかかるルヌエはホンゴの教えと共に旅立つのだった―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
わたー
21
★★★★★面白かった。これは正しく石川博品しか書けない作品だったと思う。白人たちの入植を皮切りに生活が目まぐるしく変化していく時代のアフリカを舞台に、ある少年が自分の大切なものを守るための力として、村の権力者に護身術を教えるために招かれた柔術家に弟子入りすることから始まる闘争と呪いの物語。読めば確かに面白いのにニッチすぎてそもそも手に取られにくい作品というところに目をつぶれば、文句無しに面白い。大切なものを守るために力をつけたのに、逆にその力のせいで別の、もっと大きな悪意とか災い…2025/10/16
ほたる
15
読了した今、内から込み上げてくる熱さにやられている。ジュージュツを通して描かれる教える者と教わる者の絆、そしてそれがどこまでも受け継がれていくこと。それをちょっとアレンジした味付けで描いていくのは流石だと恐れ入る。凄みがある作品。2025/10/02
METHIE
8
あるアフリカの村に柔術家がやってきて……と物語の始まりはある種のユーモア小説的な始まり方をするが、柔術の素晴らしさと同時にことなる部族の差別や内紛などが起こり主人公が交代しつつも戦っていき、平和として相撲と戦ったりして、ある種の爽やかさで終わる。 ある種伝えられていくという点では呪術も柔術も一緒である。2025/10/17
フタ
4
怪しげな題名からは想像できない、さわやかな読後。師匠と弟子、柔術の精神性。とてもよかった。2025/11/12
デコボコ
2
◯2025/11/06




