出版社内容情報
「生きていると大切なものが増えるのだな」
この世界では十二歳までに〈神の恩恵〉と呼ばれる特殊能力が人々に与えられる。
ポルカ村のルカは、自身がめずらしい〈恩恵〉を授かっていることを隠し、狩人として村で平凡に生きていくつもりだった。
しかし、弟・リヒトが稀少な〈恩恵・魔術使い〉であることが判明し、思いがけず「従者枠」として一緒に魔術学校に行くことに!
新しい魔術具を次々と作り、入学前から天才ぶりを発揮するリヒト。
そしてルカの名もまた、王都の「白い狩人」として広まっていく――。
弓の名手であり、ある特殊能力を持った兄と、天才的頭脳に恵まれた魔術使いの弟が織りなす冒険譚!
書き下ろしエピソード「魔術学校にて」も収録!
内容説明
この世界では十二歳までに“神の恩恵”と呼ばれる特殊能力が人々に与えられる。ポルカ村のルカは、自身がめずらしい“恩恵”を授かっていることを隠し、狩人として村で平凡に生きていくつもりだった。しかし、弟・リヒトが稀少な“恩恵・魔術使い”であることが判明し、思いがけず「従者枠」として一緒に魔術学校に行くことに!新しい魔術具を次々と作り、入学前から天才ぶりを発揮するリヒト。そしてルカの名もまた、王都の「白い狩人」として広まっていく―。弓の名手であり、ある特殊能力を持った兄と、天才的頭脳に恵まれた魔術使いの弟が織りなす冒険譚!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
38
十二歳までに〈神の恩恵〉が人々に与えられる世界。授かった珍しい恩恵を隠していた狩人のルカが、魔術使いと判明した弟リヒトの従者枠として一緒に魔術学校に行く学園ファンタジー。天才的頭脳に恵まれて新しい魔術具を次々と作り、入学前から天才ぶりを発揮する魔術使いの弟リヒト。一方、兄のルカもまた珍しい特殊能力を持つ弓の名手で、密かに王都の「白い狩人」として有名になっていく展開で、兄弟と様々な人々との出会いや、丁寧に構築された世界観もなかなか良かったですけど、何よりも深い絆で結ばれた兄弟の仲の良さが際立っていました。2024/04/01
ぐっち
13
天才魔術師の弟・リヒトの従者になった兄・ルカ。タイトルに反して兄の能力がすごい。魔法学園ものもいろいろ読んでますが、これは続きが楽しみです。2024/07/28
なぎ
10
十二歳までに神の恩恵と呼ばれる特殊能力が与えられる世界で、平民でありながら希少な能力を与えられた弟の付き添いで主人公・ルカも魔術学校に向かうが···。児童文学を読んでいるような読み心地でした。ルカは優秀な能力・相互移動を与えられつつも平穏を求めてそれを隠すが、リヒトと共に村を出て王都に行って段々と周囲から認められていく展開が嬉しかったです。外見のせいで村人からは差別されていたので余計に。ルカのブラコンっぷりも凄いですが、リヒトは更にヤンデレが入っていて草。あらすじの通り正に本格ファンタジーだった。2024/04/07
シノミヤユウ
9
温かなヒューマンドラマが沁みる!天才の弟と、特殊なスキルと圧倒的な弓の腕を持つ兄。互いを一番に大切に想い合う兄弟の世界が、弟の入学を切欠に、学友との交流や研鑽から鮮やかに広がるのが微笑ましい。それでいてお互いへの深い愛情という軸(※ただし相手はそんなに気づいていない)はミリもブレない安定感に癒された。だからこそ、これまでの自己研鑽や、弟や弟の学友などとの交流から生じた想いや努力が全て乗ってくる瞬間には胸が熱くなる。どんなトラブルも、弟が解析し兄が的確に射つ爽やかなファンタジー。2024/07/16
つくる
7
2022年に小説家になろうで話題になったファンタジー作品。ランキングに打ち上がった当時は商業作家の何名かが「これがデビュー作か」と唸っていた。それほどの完成度。 麗しき兄弟愛、友情といったヒューマンドラマ的な要素、世界観や魔術の探究などファンタジー的な要素、見どころは随所にあるが、何と言っても異世界に住まう人々の息遣いさえ感じられる描写力こそ、この作品の真骨頂だと思う。 その世界にどっぷりと浸かってしまったら、もうその先は沼だ。2024年秋に発売される2巻も買う以外の選択肢は無い。2024/03/29