出版社内容情報
1983年に日活入社、ロマンポルノの助監督として映画制作現場に配属となる。
その後約5年半、個性豊かな先輩監督の指導のもと、カチンコのタイミング悪いと叱責され、小道具をうっかり忘れこっぴどく怒鳴られ、予告編集がうまくいかず涙をこぼしたり。
生意気で自信家だった映画好きの青年は、映画が生まれる現場で失敗と挫折を繰り返しながら、それでも監督になることを夢見ていた。
映画監督の金子修介が昭和の助監督時代に記していた日記に、令和の今思うことを加えて構成した奮闘記。
那須博之、根岸吉太郎、石井岳龍ら映画人との出会いや、家族とのエピソード、大学時代の映研の先輩押井守との懐かしの武勇伝などが綴られる。
■掲載
1971-2022 日活ロマンポルノヒストリー
1978-2024 金子修介フィルモグラフィ
【内容抜粋】
第1章1978年 8ミリ映写機を自転車に積んで助監督試験へ
第2章1979年 初のセカンドに就く/シナリオ執筆をスタートする
第3章1980年 カルカッタへの旅。帰って来た日本を見て逆カルチャーショック
第4章1981年 大学の映像芸術研究会の先輩 押井守さんとの出会い
第5章1982年 念願のひとり暮らしがスタート。ようやくチーフ昇進
第6章1983年 アニメの脚本に参加。ロマンポルノチーフ助監督&本直し
第7章監督デビュー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
garth
8
訃報を受けて感情があふれだすところが素晴らしい。『DVD&配信』でーた2025年6月号に書評。2025/05/14
小暮 宏
0
ウェブの連載がもとなのだが、かなり整理されて読みやすくなっている。人名にルビがふられて今まで間違えて読んでいたのがわかったりする。 今やあらゆる人がスマートフォンで動画を撮る時代だが、金子修介や同じか少し先輩の世代の学生たちが撮っていたという8ミリは今どうなっているのか。 助監督として那須博之の下につき、那須真知子夫人ともども一番慣れ親しんだというのは作風からして意外。 2025/06/05
kuma
0
おもしろい。当時の感覚や実感、生活が正直に記述されていると感じ、健気で身につまされる思いがした。恋愛とか人間関係とか。楽しさも苦しさも、ぜんぶ人生だな。2025/05/03