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出版社内容情報
ボクらはずっと一緒だったんだ。
かつての親友・梶原にあまりにもよく似た彼の息子・薫と出会い、光太郎は梶原が消えた罪悪感に苦しみ続ける。その様子を見た薫もまた葛藤するが、そんな彼はかつて自分の父が惚れた女性・冬子から、突然デートに誘われる。
冬子の思惑は。梶原が消えた理由は。世代を超えて繰り返される三角関係の終着点は――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おやつ
3
三角関係ですけど、両思いの人たちをその幼馴染が好きだという緩やかな三角関係だし、下巻の最初の方から争う余地も最初から無くなったのでおだやかでよかったです/冬子さん、いいよね/ここだけの話、同じ作者さんの連載中のやつよりもこっちの方が心の軋轢が少なくて安心して読めて好きです。煙たい話も好きだけどね!2022/10/15
TIE
2
べしょべしょに泣いた。心情の描き方が本当に綺麗。好き。2022/12/04
伽羅
2
楽しかったことがなくなるわけじゃない、というのが優しく響いた。すごくよかった。2022/10/17
天
1
かなしく終わる"三角関係の定石"をしずかに打ち砕くような終わり方で、読後感がたいへん良かったです。対人関係での後悔、葛藤のようなものが淡々と、徐々に情緒を揺さぶります……。下巻は本当にひきこまれていきました。上下巻、ストーリーの構成がうつくしく、装幀がとても素敵で、あとがきページまで大切にしたくなる作品でした。夏にまた読みたいです。こちらの作家さんの描かれる人物同士の距離感は、一読者として大切に見守りたくなります。関係性を重視する方や、夏目漱石など純文学作品がすきな方にもおすすめしたいです。2022/12/28