内容説明
今、世界のどこで紛争が起きているのか?その原因は何か?そして、なぜ解決できないのか?―。歴史的な対立から、背後で動く大国の利害までを整理し、地域別にわかりやすく見ていく。21世紀に入ってからも混迷が続く「チェチェン紛争」「コソボ独立」「東ティモール独立」、収束をみない中国の「ウイグル」と「チベット」両自治区問題、さらには日本では馴染みの薄い「ナゴルノ・カラバフ問題」や、最悪といわれる事態に陥っているアフリカの「ソマリア」「スーダン」の問題等々、世界31地域の情勢を地図つきで解説していく。
目次
第1章 アジアの紛争
第2章 ロシア・中央アジアの紛争
第3章 中東の紛争
第4章 ヨーロッパの紛争
第5章 アフリカ及び南米の紛争
終章 日本の問題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Katsuto Yoshinaga
3
現代史、紛争史のおさらいとリマインドのために手に取る。一通り読むと、比較的に身近なタイやフィリピンが抱える紛争状況をよくわかっていなかったことに気づき、まだまだ不勉強な点を痛感する。コンパクトにまとめられ、小さいながらも章題毎に地図もあり、ざっと眺めるには良書である。国際ニュースや海外小説、冒険小説を読む際、手元にあると便利な一冊。ただし、サパティスタ民族解放軍や西サハラの問題、コロンビア革命軍の記述が無かった点がちょっと残念である。2016/03/09
梟をめぐる読書
3
内戦・テロに関する最新の世界情勢が手に取るようにわかる本。 イスラム圏を含むアジアや近東についての記述がもっとも多く、1994年のルワンダ紛争で見直されることになったアフリカ各国についての情報量がそれに次ぐ。反面、南米地域の紛争についてペルーの一例しか載っていないのは、やはり物足りない。 紛争そのものにはピンと来なくとも、説明を読んで「ああ、あの映画の…」と思わされることしきり。2011/10/07
みどるん
2
聞いたことはあるけど詳しくは知らない紛争を分かりやすく解説してあった。少し古いので状況が変わっているところもあったけど起点は変わらないので勉強になった。ナゴルノ・カラバフとか聞いたこともなかったし、キプロスのグリーンラインも初めて知った。アパルトヘイト撤廃後の方が黒人が苦しんでいる事実にはやるせなさを感じた。2013/06/15
hr
2
コンパクトにまとめられていて、教科書を補足する情報として丁度良い。一気に読めました。2012/09/13
MoM.
2
今までの紛争が一気に理解できました。名前は分かるけど一体どこの地域、国か分からない…歴史や関係がごっちゃで何処から手を付けていいか…という方にお薦めです。世界で起こる紛争を理解する為の入門書的な一冊です。2011/04/05