内容説明
シンデレラの末裔・アランと新米靴職人のエデルはついに両思いに。まだ不安は残るものの、仕事に恋にエデルは幸せな日々を過ごしていた。そんなある日、“魔術師の靴”を片方だけ履いた女侯爵が靴店を訪れる!靴の力で彼女の街・シエルナが幽霊街化してしまったという。真実を見極めるべく、幽霊街に向かう2人だったが…そこで、記憶を失ったあの男と再会し!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
76
モチーフは『長靴をはいた猫』。でも、猫の恩返しはその人柄だけでちゃんと実を結んだんじゃないかなあと思います。今回は二人っきりだし、旅情編だしと言う事でアラン様はいつもより残念さは減ってますなあと思ったら、最後の最後で特大級の爆弾を落としていきました。笑えない。アラン様は普通にしている方がよほど良い発言をするというのに。エデルは相変わらず無自覚天然気味でかわゆいです。そして二人の両親が幽霊化した町に集合。この親の下でどうしてこう育ったんだろう、二人とも……。余程環境がそうさせたに違いない。誰とは言わないが。2016/03/20
ももたろう
50
「一線を越える?」にちょっと期待してしまった…あの二人に限ってそれはないかー(笑)セスは再会するまでにどんなに酷い目にあったのか…カラバ公爵に拾われてよかった~アラン以外の家族は皆性格はルディアタイプなのね。みんなでアランをからかって面白がっていそうだな。アランはちょっと感覚がズレてるけど、アメフラシもピンクのブタも真っ赤なザリガニも私はかわいいと思うよ!がんばれ~!アラン父はエデルが弱くて優しすぎるから反対してるけどエデルはいつも傷ついた人のために力になれないか考えてる。そういう子は強い子だと思うな。2015/09/17
ぐっち
38
あきさん描く表紙のドS風な表情に反比例して、アランさまの残念さがMAX振りきれてます。あの一言はどこから…?ルディアの仕込みより、天然なシャツのほうがどきどき度が高かった。今回はビオレッタ様がかっこいいです。そしてちゃっかり年上の女性の横に、懐かしいあの人も再登場。2015/09/19
ななりー
31
シリーズ第5弾。今回は猫の靴。ヒールが猫の足のようになっていて可愛かったです。海の街シエルナを治める女公爵が魔術師の靴によって得たものは嘘で固められていたものだった。でも民はちゃんと女公爵が街の為を想っている姿を見ていました。きっとこれからも街をより良いものに治めるでしょう。エデルとアランもいい感じに。アランは相変わらずへっぽこ指南書が参考だけど、エデルの方が甘えちゃったりして。エデル可愛い。今後はアランの父親が壁として立ちはだかりそう。あの男の登場も嬉しかったなあ。いい男になって帰ってきましたね。2016/04/20
ひめありす@灯れ松明の火
29
続き→少女小説では職業を持つ主人公は少なくない。けれど恋愛や結婚の成就、あるいは成就の過程により(その時点でかなりの巻数を重ねている事もあるだろうが)職業の方は描写においては開店休業になり、彼女たちの問題の中心は家の事になってくる。そして結婚後は職業を引退してしまうことが多い。(勿論それは職業を完遂してからの事であり、途中で職を辞する事は滅多にないが)つまり、職業は結婚までという価値観の中で描かれる。この作品中でも職業を持つジュディや今回のヒロインであるヴィオレッタは結婚せず仕事を続ける道を選択している。2018/04/08