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内容説明
人間と吸血鬼が、昼と夜を分け合う世界。山森頼雅は両親が営むコンビニを手伝う高校生。夕方を迎えると毎日、自分と同じ蓮大付属に通う少女が紅茶を買っていく。それを冷蔵庫の奥から確認するのが彼の日課になっていた。そんなある日、その少女、冴原綾萌と出会い、吸血鬼も自分たちと同じ、いわゆる普通の高校生なのだと知る。普通に出会い、普通に惹かれ合う二人だが、夜の中で寄せ合う想いが彼らを悩ませていく…。夏の夜を焦がすラブストーリー。
著者等紹介
石川博品[イシカワヒロシ]
1978年、岩手県生まれ。『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』で第10回えんため大賞優秀賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イーダ
72
世の中の半分が吸血鬼。ただし彼らも一般社会に溶け込み、夜の人として生活しているという世界観。日を浴びると灰になっちゃうってのは不便だなあ…昼の人間の男の子と夜の人間の女の子の純愛もの。この二人の今後も見守って行きたいなと思わせるラストでした。冴原の友人、影宮のキャラも良くて、サクサクと読めてしまいました。みんなかわいいぞちくしょう。2014/09/10
コリ
62
昼を生きる人間の少年と夜を生きる吸血鬼の少女の青春と恋愛を描いた一冊。想像していたよりも真っ当でド直球なラブストーリーで、イイ意味であまりライトノベルっぽくなかった。限られた共有時間を通してお互いを想い、惹かれて求め合う姿が非常に初々しく、とても甘かった。イラストのちょっと淡いテイストも物語の雰囲気にマッチしてて良かったんじゃないかと。297Pのキスシーンにはかなりドキドキさせられた(笑)吸血やキスの生々しさも甘い物語のちょっとしたスパイスになってて良かった。読み終わった後、恋がしたくなったね。2013/08/18
soka
56
吸血鬼と人間が共存している世界のはなし。同じ高校の夜間部に通う女の子と、昼間部に通う男の子が、サマータイムのおかげで巡り合う。ニヤニヤできるし、ちょっぴり切ないし、ほんのりミステリだし、この雰囲気すごく好きだ。夏の夜にぴったり。2013/08/27
そのぼん
50
吸血鬼の少女と普通の人間の少年のラブストーリーでした。全体的に静かな空気感が漂う作品でした。昼間は人間が生活し、そして夜になると吸血鬼が太陽の光から逃れての生活をして・・・という世界観で物語が進みました。それぞれが活動する昼と夜、二つの世界が作品の中で存在するのでちょっと混乱しそうになりましたが、全体的な雰囲気は嫌いじゃなかったです。2013/10/19
T.Y.
49
人口の半分が吸血鬼である世界で描かれる、昼の人間である少年と吸血鬼の少女のラブストーリー。昼夜逆転生活を送る人間と夜しか活動できない吸血鬼は、夏の短い夜に交錯するが…。二人の視点を交互に用いて、それぞれがお互いに対して抱いているイメージと実態とに少なからぬズレがありながら、そうした誤解を含むコミュニケーションによって二人が惹かれ合っていく様が描かれているのがお見事。今回は過去作品と打って変わって落ち着いた三人称文体でハイテンションなネタも控え目だが、随所に見えるユーモアのセンスは健在。2013/07/29