ファミ通文庫 ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件〈２〉

野村 美月【著】

エンターブレイン（2012/10発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 328p／高さ 15cm
• 商品コード 9784047283527
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

失踪した双子の姉“万能の天才”グリンダ＝ドイルの替え玉として、女装してエーレン王室の家庭教師をするはめになった僕、シャール。紆余曲折の末、王子や姫たちと仲良くはなれたけど、今度はなんと竜樹王子とイケメン騎士ギルマーから、同時に愛の告白をされてしまう！突然のモテ期が―って男にモテても嬉しくない！聖羅からは白い目で見られるし、アニスはお泊まりにやって来るし、一体どうすれば―！？ファンタジー家庭教師コメディ第２巻。

著者等紹介

野村美月［ノムラミズキ］
福島出身。『赤城山卓球場に歌声は響く』で第３回えんため大賞小説部門最優秀賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[文庫フリーク＠灯れ松明の火]

野村美月先生は・・ズルいです。斜め上行く大正解が多すぎです。氷の人形に、最上級の紫の宝石を二つ埋め込んだような冷え冷えとした美貌。９歳にして天才的な頭脳と、納まりきらない程の才能を持つ故に孤独で、氷のような態度を崩さない王女・聖羅。イケメン？すぎるハールーン皇太子の「私があなたの剣となり盾となる。生涯あなたを守り抜くと、我が絶対神サラーに誓う」愛の告白が二重の意味で強力だけに「行かないで！先生！行っちゃ嫌です！」家族ですら見たことの無いほど、全身で泣き叫ぶ聖羅がクロスカウンターで直撃。ヤラレました。→続く

2013/02/16

[海猫]

各キャラクターの掘り下げや後で効いてきそうなエピソードの仕込みなど間奏曲的意味合いもある巻ではあるがシチュエーション・コメディーとしても作り込んでいて大いに楽しませる。ドタバタをやっているようでも話の骨組みが古典的でしっかりしているのも強み。

2012/10/16

[コリ]

女装生活に四苦八苦するもなんだかんだいってモテまくりだなぁ、シャールめ！ギルマーは本当に迷惑だけど…。とにかくキャラみんな可愛くて困る(笑)特に聖羅が！嫉妬したり笑ったり泣いたりと、年相応の女の子らしく感情豊かになってきて非常に魅力的。もうメインヒロイン聖羅で決まりじゃん！…って思ってたらラストでアニスが本格参戦しそうな感じになって続きが気になる展開に。姉のグリンダの行方、シャールを中心とした恋模様などますます目が離せなくなってきた。

2012/09/30

[よっち]

砂漠の国の皇子様から求婚されるシャールと、それにバタバタする周辺の人たちと番外編？いくつか。シャールは女装してエーレンで王族の家庭教師になった途端、急に男女問わずにモテ期突入とか、ある意味とても新鮮ですね（苦笑）女性と勘違いしているギルマーとか竜樹王子はともかく、正体を知っていて、なかなか自分の想いに素直になれない聖羅、シャールを好きと自覚したアニスとの今後が気になります。何かイベントや事件が起きないとあまり動かないお話のようなので、その時各々がどう動くか、決断するかで、先々の展開も変わってきそうですね。

2014/02/23

[KUWAGATA]

野村さんの作品は、本当に清水の如き清冽さをたたえていて、チンコとか男が生理とか妊娠とか、そんな言葉が出てきても、この透明感は全く損なわれることがありません。ドレス2巻も、1巻に引き続き、素晴らしい出来で、長く待った甲斐がありました。聖羅がもう、本当に可愛い。こういうキャラを描かせると、完全に野村さんの独壇場ですね。まさに女流作家ならでは。ただ、王宮での物語なのに、普通のホームドラマっぽくなっていたのがちょっと残念。次はもっとロイヤルな雰囲気を楽しみたいです。あと、表紙のちびキャラシャールが可愛すぎ！

2012/10/07