動物たちの3・11―被災地動物支援ドキュメンタリー

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  • サイズ B6判/ページ数 227p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047279483
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0036

内容説明

5時間を要して帰り着いた石巻市の家では、2頭の犬と1匹の猫が冷たい水底で死んでいました。多賀城に展示してきたイラストを描いた仲間も津波にさらわれていました。水や電気も止まり、敷地内の猫のプレハブや診療所も傾き、家の中まで泥が入り込んでフードやトイレ砂が流失した場所で、67匹を守る生活が始まりました。被災地動物支援ドキュメンタリー。

目次

1 その日…
2 さあ、動かねば
3 扉を開けてくれた人たち
4 待ったなしの現実
5 被災をくぐり抜けた命と抜け出せなかった命
6 紙一重の命
7 なぜ動物なの?
8 助け舟と道標
9 福島の動物たち
10 悲喜こもごも

著者等紹介

阿部智子[アベトモコ]
1959年、宮城県石巻市生まれ。東北福祉大学社会福祉学部福祉心理学科卒業。高校時代より、動物の現状を知らせる投稿や、救援のためのバザーを始める。現在も、捨てられた犬や猫の里親探しや救援活動と、パネル展・講演などの啓蒙活動を積極的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ryo

13
図書館。愛猫が死んだ哀しみを逃がしたくて着手。突然災害で死んだ犬の写真とか出てくるので要注意。見開かれたままの濁った瞳。泥だらけの体。泥でできた人形のように横たわる姿。鎖に繋がれたままの溺死はどれ程苦しかったことだろう。涙が出てくるシーンが多くて電車等では読みづらかった。正直者今まで私は、私だったら避難所に猫ダメと言われても絶対離れないと思っていたけど、避難しようと思って猫を車にのせて他のことしてたら目の前で車流されたりとかを想定してなかった。家にいなくて壊れた自転車を譲ってもらい自分で直して20時間→2019/11/02

イトウちゃん。

2
不要な動物などいるはずもなく、そのこたちを生み出してしまう人間の無責任さ、自分じゃない誰が助けてくれるはずという都合の良い他力本願、人間の勝手な都合での放棄。動物を支援する人を支援する援助体制のなさ。疲弊していく現場。知らずにきたことがたくさん明らかにされている本。2012/12/05

きゃる

1
死ぬ時は、動物も人間も目を見開いたままなんだな。繋がれたまま、走れば人間よりも早いのに、野山には獲物もいるのに、逃げる事もできず何がおこっているのかわからないまま死んだ。写真は雄弁に物語る。人も精一杯な中、頑張った人、諦めた人、誰も何も責められない。これを機会にペット同伴の避難が意識されたのはありがたい。2023/11/16

Sakie

1
宮城で津波被災されたアニマルクラブ石巻代表が書かれたドキュメンタリー。文章は淡々としている。人間のために泣き、犬猫のために泣いている暇はない。そのくらい切迫した日々とうかがわせる。30年近い動物愛護の経験をお持ちであり、培った考えを交えて書かれる言葉は重い。「今だからこそ気づいた動物たちの痛みを胸に、社会の不備や矛盾を正して、不幸な動物たちを助けるための形をつくっていく好機である」もしも動物たちのためになっていきたいと思うなら、たくさんのヒントをくれる本。柔らかい装丁と裏腹に、芯の強いノンフィクション。2012/06/21

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