内容説明
希望か?絶望か?ついに最終決戦へ。それぞれが見た「丘の向こう」とは―。魔王と勇者が手を取り合った新世紀の冒険譚、堂々完結。特典に豪華声優陣による話題騒然のドラマCD第2巻付き。
著者等紹介
橙乃ままれ[トウノママレ]
『まおゆう魔王勇者』が書籍化されてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
演習家康くん
11
青年商人という魔王を得た開門都市。彼の商才が持たなくなりつつある都市を救う。女騎士と合流した副官たちは彼女の指揮の下「敵の輜重隊」を襲い補給を断つ。戦力を二分され指揮権を薄められた王弟元帥は時間稼ぎによりジレンマに陥る。開門都市を攻める主力部隊は補給がままならぬこと、思いもかけない時間のかかりように焦り出し、全ての責任をここにいない王弟元帥に追わせ腐った正体を表す。最後の逆転劇に胸がすかっとし、勇者と魔王は最後のイベントに臨み、女騎士がヘドロのような「変わらぬことを拒否するもの」と戦う。2013/08/25
れん
10
口絵がヤバい。一巻から五巻までの表紙が繋がってるんだけど、鳥肌がぶわってなった。ずっと続いてたんだ。『勇者』メイド姉の登場タイミングが神がかってた。虫から勇者へ…とんでもない出世をしたもんだ。冬寂王と東の砦将に『魔王』青年商人と、恐ろしいメンツに囲まれた王弟元帥カワイソスw光の精霊可愛かった。こんな終わり方もいいよねって感じ。2013/01/09
CCC
9
完・結。一発ネタ的なスタート時点から、よくぞここまで書ききったと思う。下手な新書より内容濃いかも。分かりにくいことを噛み砕いて物語にしちゃうというアイディアは『もしドラ』を彷彿とさせるけれど、あっちは引用。こっちは解説。相違は結構大きい。あと、単純に物語としてこっちの方が面白かった。着地点もきれい。少しきれいすぎるかも、と思うくらいに。一見ひねくれてるけど、割かし純粋で素直な作品だった。2013/01/10
☆kubo
7
図書館の返却期限が迫ってナナメ読みに。女魔法使いにはちょっと泣けた。魔王と勇者に触発された普通?の人達が成長する話を、もの凄いスケールで描いている。私には内容、戯曲形式共にちょっと呑み込みにくかったので、そのうちコミックスやアニメで補完します。2013/02/27
白義
6
丘の向こう側へ辿り着くための物語、ここに完結。とことん壮大な博識の詰め込みファンタジー的な二元論を揺さぶりながら、最後は精霊ルビス伝説を下敷きにしたロマンスラブストーリー、個人たちの想いで物語を牽引し完結させたことに、ままれ氏の、技量だけではない筆柄というものを染々感じた。魔王と勇者に責任を取らせない、みんなが魔王であり勇者である世界へ進むこと、安定のディストピアがそれぞれの行動ぐらつき変わっていくカタルシス、類のない肯定性がある。本書はまさに今、物語を求めるもののための物語だ2013/04/11