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内容説明
一九八三年。異星起源種BETAの侵略を受ける東ドイツは血みどろの消耗戦を続けていた。テオドールは、最強と謳われる戦術機中隊「黒の宣告」の一員でありながら国も人も信じず、己が生き残るためだけに戦う衛士であった。そんな彼が、戦場で孤立した西ドイツ軍衛士の少女を助ける―。大人気PCゲーム『マブラヴオルタネイティヴ』の物語より遡ること一八年前―欧州の苛烈な戦争に身を置く若き衛士たちの、生死を賭けた戦いがいま語られる。
著者等紹介
吉宗鋼紀[ヨシムネコウキ]
PCゲームブランド・アージュの代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
154
マブラブオルタの世界では既に、、、な国が舞台の世界。 東西冷戦や共産主義圏の国の中ではこうなるんだと衝撃を受けながら読んだ。カティアはその後どうなるのか続きが気になる。2022/01/28
highig
22
東ドイツの絶対防衛線を舞台に、圧倒的な物量を誇るBETAと泥沼の消耗戦を繰り広げる東ドイツ最強の部隊、第666戦術機中隊〈黒の宣告-シュヴァルツェスマーケン〉の戦いを描く軍事サスペンス。・・・重い。本編であるオルタネイティブやトータル・イクリプスには絶望的な戦いの中にも、まだ救いや明るさがあったが、本作は時系列的に本編より過去の出来事となり、救い無き結果がすでに決まっている。冷戦構造下の東ドイツという重苦しい国情の中、まるでハリウッドのプロパガンダ映画そのものの国家保安省(シュタージ)やら政治将校やらが 2015/07/21
アウル
20
アニメ1話見てから積んであった本書を読了。アニメはやはり尺の都合上かなりのハイスピードで飛ばしているな、原作は細かく書かれているので読むのに時間がかかったが。BETAの侵略で相当窮地に陥っているのに、西と東に分かれたドイツがお互いにいがみ合う展開はマブラヴらしいよな。読んでるとマブラヴオルタネイティヴの横浜基地防衛戦ぐらいからやりたくなってくる。2016/01/15
のれん
16
実は『マヴラヴ』は知らない。というか後続作品で元ネタとして擦られすぎて概要を結構知ってしまったのが原因。 だがその外伝作品としての今作は、擦られた内容そのもののハズなのにとても面白く熱中できた。 やはり敗戦間近の緊張状態で軍隊に優位な立場をとる秘密警察という構図が、歴史を振り返った時あまりにリアリティのある形なので非常にわかりやすい。 舞台の東ドイツは亡命を許さない密告の嵐は元々史実でもあるが、異性侵略の最前線という設定が、この状況をあり得ると思わせる。(1/2)2022/05/13
ラル
11
圧倒的な数の敵(BETA)、航空戦力使用不可、物資も不足、主導権争いに必死で現場のことなど省みない軍上層部と国家保安省、低能なお目付役の政治将校、優秀だが信用できない上官、同輩、どこに紛れているかわからない密告者、etc。そんなどん底の対BETA最前線、東ドイツに希望をまだ見失っていない西から来た衛士の少女が何の因果か東ドイツ最強の部隊に救助される。そんな彼女が周りに影響を与え…るどころか現実を知っていくお話です。与えもするけどね。燃えと絶望のハイブリッド、これらの点に関してこれ以上の作品を俺は知らない2015/04/27