内容説明
どう考えてもおかしい。魔女は鍋の中をぐるぐるとかき混ぜながら憤っていた。なぜ自分はあの小娘達―森に捨て毒リンゴを食べさせたはずの“白雪姫”、当主が死んだあとは義姉妹の世話に忙しいはずの“灰かぶり”、呪いをかけ永遠の眠りにつけたはずの“眠り姫”―と馴れ合っているのか??記憶を取り戻した“赤い森”の魔女の心と過去を紐解くため、3人の姫君達は200年前の真実を握る『赤穏史』を探るが、気がつくといた場所とは…!?大好評のラブ満載小話も収録!童話シリーズ第6弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
6
読み返してみようの6冊目。今回は大筋とは少しそれて、魔女をはじめとする人々の過去話。王伊の行動のそれはどうなんだろうか、と激しく突っ込みを入れたくなる。それぞれのカップルが順調に成長していく中で、魔女の孤独が、なんだかすごく憐れなものに思えてくる。手放しに愛されていたあの心地よさをもう失いたくないのだと気づく魔女が、ひどく切ない。誰にでも手放しで愛を注げる早苗も、彼女たちなりの方法で愛を示す二人の養女も、偏っているけど総量は沢山ある北の王も、誰より愛に敏感な珀御前も、彼女の良き友になれたかもしれないのに。2011/09/09
shokopan
2
一番単純明快に新祢スキーなのだとばかり思っていた王伊のバックグラウンドが、意外なことに。2011/01/25
もみち
1
【図書館】ユウガオについては内面が暴かれていく一方、九蝋/王伊についてはイマイチ謎が残ったまま。2015/07/17
綾月
1
【蔵書】
凍矢
1
前作を読んでから、大分時間が経っているのですが。やはり三人の姫君達と三人の王子達のやり取りが面白いですね。あと、幼い魔女の孤独感が浮き出てきたのが、良いことかと。2013/07/05