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内容説明
「小田桐君。理由なく人を殺せるぐらいでないと、狂っているうちには入らないさ」チョコレート片手に、彼女はそう僕に告げた。傲慢で冷酷で我が侭な偏食家。そして、紅い唐傘を手にゴシックロリータを纏い、僕の絶望に突き放した微笑を浮かべる14歳の異能の少女、繭墨あざか。けれども、あの満開の桜の下、彼女は言った。僕の傍にいてくれると―。第11回えんため大賞優秀賞。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー開幕。
著者等紹介
綾里けいし[アヤサトケイシ]
愛知県在住。大学在学中に書き上げた『B.A.D.(1)繭墨は今日もチョコレートを食べる』で第11回「えんため大賞」に応募し、見事デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
44
この年末年始にシリーズ読破しようと決めて読み始めました。歪んで狂っていて、だけどどこか美しい。読後感がいいわけではないけれど、どうしようもなく惹かれるシリーズです。2020/12/31
た〜
36
出だしはいい感じでエグいのだけれど、登場人物のベクトルの違いが小さくていささかダレる。2014/10/28
くろり - しろくろりちよ
28
第11回えんため大賞優秀賞受賞作品。紅い唐傘に、ゴシックロリータ姿の少女・繭墨あざか。胎に鬼を孕む助手・小田桐勤。狂気の中で起こる事件。「落下する内臓」「嗤う頭蓋骨」「泡となる人体」「食人」「愛の飢餓」「あざかの名を継ぐ者」グロテスク。主人公以外が薄い…これから楽しくなって行くのかな。ダークな世界感は好きだけど、これはグロを描きたいだけなような…多分続きは読みません。読むと疲れる。2012/04/20
Yobata
26
チョコレートが主食な唐傘を持った謎の少女・繭墨と腹に何かを抱えた青年・小田桐の怪異や幽霊などの人外に関する探偵ストーリー。桜庭一樹さんのGOSICKみたいなものかと思って軽くとってみたら、かなりダークなミステリで救われない話だった…。繭墨あざかはヴィクトリカ見たく幼いながら有能であるが、重い過去を持っているミステリアスな少女で魅力的である。相方の小田桐君は、一見普通だが鬼を孕んでおり、その原因を作ったあざかの兄・あさとを追っているとやるときは頼りになりそうな感じw自殺に殺人,人食いとかなりバイオレンスに→2013/03/31
とら
20
ミステリーだと思って買ったけどミステリーではなかったです。大体がBADENDですからね。BADENDを好む主人公というのも珍しいですね。でも最後の話の、繭墨が小田桐の夢に夢渡りした所で、涙腺が緩みました。ホント驚きです。泣くなんて思わなかった。これは・・・次巻も買います。2011/02/27