角川oneテーマ21<br> ぼく、牧水!―歌人に学ぶ「まろび」の美学

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角川oneテーマ21
ぼく、牧水!―歌人に学ぶ「まろび」の美学

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  • サイズ 新書判/ページ数 246p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784047102538
  • NDC分類 911.162
  • Cコード C0295

内容説明

不安を生きる現代人に薦めたい、牧水の歌と人生。

目次

第1夜 子どもには分かるまい「なまくらの恋」(堺雅人、恩師・伊藤一彦と久しぶりに飲む;先生を「ひとりじめ」したかった;哲学に答えは無いんだよ ほか)
第2夜 牧水に学ぶ「まろびの美学」(自意識を消し去る天才;祖父は坪谷に流れ着いた医師;父の奔放さ、母の生命力 ほか)
第3夜 牧水→伊藤一彦→堺雅人へのDNA(やりたい役はありません;物語は新たにねつ造される;身体を通して理解した「家定」役 ほか)

著者等紹介

伊藤一彦[イトウカズヒコ]
昭和18年生まれ。宮崎県出身。早稲田大学第一文学部哲学科卒業。歌人。歌集『海号の歌』で読売文学賞詩歌俳句賞、『微笑の空』で迢空賞、『月の夜声』で斎藤茂吉短歌文学賞受賞。現在は若山牧水記念文学館館長、宮崎県立看護大学教授、NPO法人「チャイルドラインみやざき」顧問なども務める

堺雅人[サカイマサト]
昭和48年生まれ。宮崎県出身。俳優。早稲田大学在学中に劇団「東京オレンジ」(「演劇研究会」)の看板俳優となる。以降、TVドラマ『新選組!』『篤姫』『宮僚たちの夏』他、主演映画『南極料理人』『クヒオ大佐』『ゴールデンスランバー』等、話題作多数。数多くの主要映画賞も受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

93
俳優、堺雅人と高校時代の恩師が牧水について語る。 もちろんお酒飲みながら。”われとわが悩める魂の黒髪を撫づるがごとく酒を飲むなり”  ほーんとに酒好きなんだから、牧水さんたら2021/02/19

にし

47
短歌や詩は「コトバの結晶」だと堺さんは書かれてる。そうなんだよ。歌を読むのはパワーが必要。圧縮した言葉を溶かしながら味わうから時に疲れちゃうんだ。そんな中、若山牧水をアテにお酒を呑みながら飄々と進む対談で歌人の魅力が引き出されていきます。しかし若山牧水が当時はケータイ小説のようなものだったとは!「手を切れ、双脚を切れ」なんて歌、たしかにそうかもしれないな。2013/12/02

こばまり

35
対談を通して牧水の作品と人物が愛情いっぱいに解説されており、とても楽しんで読めました。筆者のお二人の関係性が羨ましいかぎりです。何が驚いたと言って、日頃私が感じている詩歌に対する苦手意識をまえがきで堺さんがさらりと明文化されていたことです。余談ですが改めて眺めると牧水がとても現代風な顔をしていることに気付きます。啄木等が見るからに歴史上の人物面をしているのに対して、あだ名が「たどん」であった牧水は例えば湘南乃風に在籍していてもしっくり馴染みそうな様子です。2014/08/20

もりくに

26
大歌人 若山牧水は宮崎の人。この本は、同じく宮崎出身の俳優 堺雅人さんが高校の恩師で歌人の伊藤一彦さんと、三日にわたって飲みながら語り合った「牧水」論。大ブレイクした第三歌集「別離」が、第一歌集と第二歌集を再構成したものだとは知らなかった。集中の「旅人」15首に、牧水の神髄「あくがれ」(在所を離れる意)の歌 <けふもまた こころの鉦をうち鳴らし うち鳴らしつつ あくがれて行く> そのあとの「根本海岸 76首」のことば書きが、シビレる。曰く「女ありき、われと共に安房の渚に渡りぬ。」年上の人妻との恋歌。2018/04/30

はるわか

23
白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ/秋かぜの信濃に居りてあを海の鷗をおもふ寂しきかなや/山奥にひとり獣の死ぬるよりさびしからずや恋終りゆく/今ははやとぼしき銭のことも思はずいつしんに喰へこれの鰹を/それほどにうまきかと人のとひたらばなんと答へむこの酒の味/われとわが悩める魂の黒髪を撫づるとごとく酒を飲むなり/はげしい克己心と、とどめようもない虚脱感2016/09/18

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