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内容説明
アイルランドからアメリカ、イギリス、日本を考える。資源小国としての大いなる生き方。最貧国から世界有数の豊かな国に。日本の“姿見”としてのアイルランドという国家。
目次
序章 “愛国”大使の私的アイルランド点描(“遠くて小さな国”アイルランド;破綻からの再生、そして繁栄 ほか)
第1章 アイルランドを知ればアメリカが見える(アメリカの歴史に欠かせないアイルランド;アメリカ史に印されたアイルランド移民の足跡 ほか)
第2章 アイルランドがわかればイギリスが見える(イギリス外交とアイルランド;歴史の古さでは、アイルランドはイギリスの上 ほか)
第3章 日本の“姿見”としてのアイルランド(資源小国としての生き方;移民・外国人に対する接し方 ほか)
著者等紹介
林景一[ハヤシケイイチ]
1951年、山口県生まれ。京都大学法学部卒業。74年、外務省入省後、シンガポール、ソ連(当時)、アメリカ、イギリスの各大使館に勤務する。本省では、南東アジア第二課長、条約課長、北米局参事官、条約局審議官、条約局長、国際法局長を経て、2005年8月、駐アイルランド大使を拝命。08年1月、帰国。官房長を経て、現在は内閣官房副長官補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
107
著者は元アイルランド大使。大使からみたアイルランドという国、アイルランドとアメリカの歴史とその関係、イギリスとアイルランドとその歴史と関係、日本の姿見としてのアイルランドが書かれている。特にアイルランドからアメリカへ移民として海を渡った数は多く、今もアメリカから自分のルーツ探しに来る人たちも多いそうだ。またアメリカやイギリスにもアイリッシュ系の著名人が多いと描かれている。日本から見た世界地図では端っこで目立たないが日本との交流や貿易額も多いという。「アイルランド紀行」と合わせて読むのがよいと思う。2022/07/03
キムチ
40
外交官が綴った「端正な」国際比較論。それなりに、寝そべってあっという間に読める。わかりやすい。日韓関係論と比較してあるのも納得しやすい・・アングロサクソンとモンゴリアンが持つ感情的な違いを考慮するとちょっと捻りがいるけれど。小国という特性から加工貿易で生きるしかない、親切がモットー・・・だからPKO活動の内容は世界に関たるレベル、貧しさゆえに酒乱が多く、他の大陸へ(勿論英国本土へも)ひるまず挑戦していった下りが理解できた。ユダヤ人も凄いけれどアイリッシュが生み出した文化の数々を享受できる幸に感謝♪2015/07/06
えそら
8
この本を読んで日本が分かるかというと、それは余り期待できないが、とにかく著者がアイルランドが好きで好きでたまらないということはよく分かる、そんな一冊。楽しく読ませつつ、イングランドとの歴史的確執やアメリカとの深い関係も学べて、入門書としてはお薦め。すでに何冊かこの国について読み、知っていることも多かったが全く損した気持ちにはならなかった。2017/10/29
solaris
7
2009年6月刊行。少し古いが、アイルランドの国内経済、外交関係、文化、国民性をざっと把握するためには読みやすく楽しめる本。著者は前駐アイルランド大使。この国に興味を持ったのは、ジョイスの「ダブリン市民」が愛読書になって以来。人口約400万人、7万平方㎞、北緯53度と北海道と人口、面積が似て、大西洋から来る暖流で一年中温暖な気候。他国支配が続いた長い歴史を経験し、移民に開かれた国となり、他人に親切、積極的なODAは見返りを求めず、弱い者を助ける国民性は「ダブリン市民」を読んで感じられ、愛しさを感じる国。2019/06/08
glaciers courtesy
6
一貫したテーマがある本というよりかは、アイルランド好きの日本人によるアイルランド四方山話というところか。「あの有名な人も実はアイルランド人なのですよ」というようなエピソードがこれでもかと紹介される。またアイルランドに肩入れをし過ぎだろと思うような文章が多い。「アイルランド人は食事の時にいつもジャガイモを山盛り食べるのは150年前の大飢饉の名残りと思うが、日本人は60年前に飢饉があったのに飽食の時代と言われて食べ物を大切にしないのは民族的記憶の劣化か」と言われてもな。食べ過ぎるのも良くないだろ(笑)。2010/09/08
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