角川oneテーマ21<br> 死体は悩む―多発する猟奇殺人事件の真実

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角川oneテーマ21
死体は悩む―多発する猟奇殺人事件の真実

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  • サイズ 新書判/ページ数 212p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784047101104
  • NDC分類 498.94
  • Cコード C0295

内容説明

学校内のトイレで女子高生が産んだ胎児の死体、乳房や陰部を切り取られた死体、樹海の白骨死体が教えてくれること…etc.2万体の死体を検死した著者が多発する理由なき猟奇殺人事件の深層を抉る。

目次

第1章 「死体の声」は誰に消されたのか?(曲がりかどを迎えている法医学;人を惑わす死体と凶悪事件の真相)
第2章 「昭和の死体」と「平成の死体」(人を殺す者たちの心理;世間を騒がせ続ける保険金殺人事件;“純粋な時代”の死体たち)
第3章 こんな顔では死にたくない(笑って死ぬか?醜く死ぬか?;樹海の白骨死体が教えてくれること)
第4章 悲しき死体から生者へのメッセージ(むごすぎる死体が残す「言葉なき遺言」;メッセージなき「若者たちの自殺」;現代社会における「孤独死」の実相)
第5章 饒舌な死体たち(自殺なのか他殺なのかは、死体が教えてくれる;焼死体や溺死体はいかに語るか)
第6章 悩める死体と法医学(日本の監察医制度の危険な実態;闇に埋もれかかった事件の真相;法医学の「明日」のために)

著者等紹介

上野正彦[ウエノマサヒコ]
1929年茨城県生まれ。元東京都監察医務院長。医学博士。54年、東邦医科大学卒業後、日本大学医学部法医学教室に入る。59年、東京都監察医務院監察医になり、84年、同院長に就任。89年、退任後は法医学評論家としてテレビ・雑誌などで幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

90
いったい上野先生の「死体」シリーズはどれだけあるのだろう。内容は前に読んだ「死体」シリーズの内容と重複しているのも多いと思う。「検死」と「検視」の違い、監察医の仕事などを知ることができた。前に読んだ本に書いてあったのは「死体は怖くないですか?」と聞かれた先生が言った「死んだ人より生きている人間のほうが怖い」これは名言だと思っている。大変な仕事だなー。図書館本。 2017/09/01

澤水月

38
これまでの著書で腹上死・情死に造詣深いのは知っていたが渡辺淳一に死体検案書を小説向けに書いていたとは!医者同士話が早かったようだ。秋田二児殺害、川での溺死の実態をよく知る者にとっては服が脱げ骨が見えるほど水底との摩擦でダメージ負うので着衣ほぼ傷なしの女児は肺に空気あるうち殺された死体の遺棄だと説くのは説得力。思い出も多いが韓国での法医学者の頑張りが全斗煥体制崩したなど今読むと胸に落ちる。軽く読めてオススメ2017/10/24

鬼灯の金魚草

32
地方では検視で見逃してしまう殺人事件があり得るとの事で、その分犯人は大手を振って世間を闊歩してると思うと悲しいやら悔しいやら。韓国で解剖は死者を二度死ぬ事になると忌み嫌われてるそうで、解剖医が遺族に本当に殺されそうになるなんて恐ろしい。2017/11/19

加藤久和

12
バラバラ殺人やメッタ刺し殺人などでは加害者の猟奇性がやたらと強調されるが、じつはこれは加害者の切迫性や小心性の表れであるという。死体が息を吹き返して自分を襲ってくるのではないかという不安から、加害者は既に絶命した被害者を何度も何度も傷つける。いくら綿密に偽装工作をしようとも死体は自分がどのように殺されたのかを必ず語りかけてくる。死体の必死の叫びを聞き漏らしてはならないのだが、現実には巧妙な殺人の多くが自然死として処理されてしまっているらしい。死体は饒舌に語る。つくづく悪いことはできない。2016/10/23

あきほんぬ

9
理系だったら、学びたかった分野の一つがこの法医学。焼死体になるまで。溺死の仮定。ふだんスポットをあまり当てられない話が分かるので、とても興味深い。にしても、死体のことを知りすぎると生きていることがありがたくなる。というのは真理かも。2017/07/29

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