出版社内容情報
洒落本、滑稽本、談義本、人情本、読本、草双紙……。これまで「なぐさみ」の文学とされてきた戯作は、本書の出現でゆるぎない真価を与えられた。まったく新しい歴史的な視角で戯作をとらえ、江戸の社会状況や読者層、さらには出版界を丁寧に分析。山東京伝・十返舎一九・滝沢馬琴などの作家像にまで迫り、その本質を明らかにする。刊行当時から江戸文芸研究の最前線、いまもなお最新研究で必読の名著、待望の復刊。解説/鈴木俊幸
★洒落本、滑稽本、草双紙…その読者から出版界まで
江戸文化の真価をとらえた画期的著作
「これを超える研究は出現していない」
鈴木俊幸氏 推薦!(「べらぼう」版元考証者、本書解説より)★
【目次】
前 言
第一章 戯作の意義
第二章 戯作の発生とその精神(一)──文人趣味とその推移──
第三章 戯作の発生とその精神(二)──離世的精神──
第四章 前期戯作界
第五章 後期戯作界
第六章 戯作表現の特色(一)──発想法──
第七章 戯作表現の特色(二)──構成法──
第八章 戯作表現の特色(三)──趣向の形式──
第九章 戯作文章の特色
第十章 戯作作風の推移
後語──近代への接続──
付一 遊子方言評注
付二 孔子縞于時藍染評注
解説 鈴木俊幸