出版社内容情報
歌を作ること、歌が発信されることについて、わかりやすく解説。結社や新聞歌壇にこだわらない歌人たちにもそのありようを伝え、各時代の歴史空間の中で存在してきた短歌のありようを示す。
内容説明
近年、若い世代を中心に短歌ブームが起きている。結社や新聞歌壇にこだわらない歌人たちも増えてきた。創作や鑑賞に深い知識は必要ないかもしれない。しかし、これまでの短歌の歴史や表現技法の変遷などを知れば、さらに楽しめるはずである。第一線の研究者と歌人が、万葉集の時代から、近代、現代のネット短歌まで、1400年の歩みを一気に振り返り、それぞれの時代でさまざまに姿を変えてきた短歌のありようを明らかにする。
目次
短歌が作者から読者に届くまで(歌を作る;歌を歌う;歌集を作る;歌を批評する)
近代空間のなかの短歌(ネット空間のなかの短歌;教科書のなかの短歌 ほか)
歴史のなかの短歌(近世社会のなかの短歌;中世社会のなかの短歌;古代社会のなかの短歌)
対談 さまざまな短歌―上野誠 小島ゆかり
著者等紹介
上野誠[ウエノマコト]
1960年、福岡県朝倉市生まれ。國學院大學文学部日本文学科教授(特別専任)。奈良大学名誉教授。万葉文化論専攻。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期単位取得満期退学。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
106
ネット短歌ブーム来てます。AI短歌から万葉集まで。歌会の開き方、自費出版についてなど実用的なことも。2024/12/13
loanmeadime
10
世の中短歌ブームだそうで、新聞の投稿歌壇など、たまに見てみると、三口コンロの真ん中の使い道がよく判らないやら、面白いのが目について、一つ自分もと、宿題の俳句を指折りひねる小学生風にやってみると、なるほど、五七五の俳句もどきはできるけれど、その後の七七をつけるのは、どうも難しいということに気が付いて、勉強しようと借りて来たけれど、これは、千年以上続く和歌の世界の広範な案内で、ためになりましたが、下の句はなかなかできません。2025/01/16
takao
2
ふむ2024/09/14
takataka
2
★★★★☆図書館で偶然見つけて借りてみた。基礎知識とあるが読み進むうちに近世、中世、古代と歴史を遡っていく。基礎知識というにはてんこ盛りの内容だ。2024/06/30
ぽん
0
短歌に触れる文脈って様々。各論者がそれぞれの短歌の世界を述べてくれているから、そのなかから自分の琴線に触れるものが見つかればいいってことだ。自分は本書の「ネット空間のなかの短歌」に紹介されているサイトを覗きに行ったし、「小説のなかの短歌」で紹介させている本を購入した。「歌会の進め方」などもそういう世界なんだと参考にしつつ、自分の求めてるものとはちょっと違うかもと感じたり、歴史や戦争などなるほどそうだったんだという学びもある。2024/11/12