出版社内容情報
唐代の名詩人、王維、李白、杜甫、白居易――。日本人に愛されてきた『三体詩』『唐詩選』の名詩を中心に、興趣を読みほどき、詩に立ち現れる詩人の人生をたどり、漢詩の響きを味わう清新な鑑賞案内。
内容説明
王維、李白、杜甫、白居易―。唐代の名詩人たちは、過去と現在を自在に往還し、今ここに広がる情景を歴史の中の情景に重ねた。そうして永遠の力を与えられた九首の名詩の扉をひらき、遙かな漢詩の世界に誘う。日本人に愛されてきた『三体詩』『唐詩選』の名詩を中心に、興趣を読みほどき、詩に立ち現れる詩人の人生をたどり、漢詩の響きを味わう清新な鑑賞案内。
目次
王昌齢―芙蓉楼送辛漸
王維―竹里館
李白―子夜呉歌
常建―破山寺後禅院
杜甫―江南逢李亀年
岑参―磧中作
白居易―香鑪峰下新卜山居草堂初成偶題東壁重題
杜牧―江南春
李商隠―夜雨寄北
著者等紹介
齋藤希史[サイトウマレシ]
1963年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退(中国語学中国文学)。京都大学人文科学研究所助手、奈良女子大学文学部助教授、国文学研究資料館文献資料部助教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授(比較文学比較文化)。著書に『漢文脈の近代―清末=明治の文学園』(名古屋大学出版会、サントリー学芸賞)、『漢文スタイル』(羽鳥書店、やまなし文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しずかな午後
6
齋藤希史、東大教授の中国文学者だが、古代から近代まで歴史を問わずに成果を上げている。そして何より文章がうまい。本書では李白や杜甫、そして白居易や王維といった唐詩の代表的な詩人たちの詩を取り上げる。取り上げられる詩はどれも有名だと思うのだが、奇説を唱えるのではなく、丁寧かつミクロな読解によって微妙な味わいを見出していく。誠実。時代背景の説明も多いが、それが単なる歴史の説明で終始せず、詩の文学的な味わいとしっかり結び付けて語るのは、立派である。良書。2023/03/16
mimm
1
なんか教科書読んでるみたい-。つまんないワケじゃないんだけどね。2016/06/20
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- 和書
- 脳がめざめる「教養」