出版社内容情報
歴史の大きな流れをとらえるために、高校世界史Bの枠組みに沿って細部を大胆に省略。人類社会の変動・変化点をつなげることで、時代や地域ごとの歴史の大枠・道筋を読み解く。大人のための「教科書」、世界史入門。
内容説明
世界史は各国の歴史の寄せ集めではない。では、世界の歩みはどのように理解すればよいのか。まず高校世界史Bの細部を大胆に省略。歴史の舞台を「小さな世界史」と「大きな世界史」というステージでとらえて単純化し、さらに人類社会の変動や転換のプロセスを時間軸と空間軸でつなぎ合わせることで、複雑な世界の流れを時代や地域ごとの道筋として読み取る。歴史の大枠と仕組みを俯瞰的に提示する、大人のための学び直し世界史。
目次
第1章 人類の誕生から都市の成熟まで
第2章 四つの世界帝国が誕生させた諸地域世界
第3章 ユーラシア規模の遊牧帝国
第4章 モンゴル帝国崩壊後のユーラシア世界の再編
第5章 大航海時代と「海の時代」への転換
第6章 世界史の分水嶺―産業革命
第7章 ヨーロッパ優位の一九世紀
第8章 軋みながら地球化が進む二〇世紀
著者等紹介
宮崎正勝[ミヤザキマサカツ]
1942年、東京生まれ。歴史家。東京教育大学(現筑波大学)文学部卒業。元北海道教育大学教授。中央教育審議会社会・地理歴史・公民部会専門委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
16
大まかに世界史を捉えていて全体像を掴むのにいいと感じました。世界史の区分はあまり意味があるようには感じませんでしたが、読みやすかったです。2021/09/27
おくりゆう
9
「小さな世界史」と「大きな世界史」という視点から「長いスパンで変化の趨勢をつかむ」ことで「世界史の輪郭を把握する」という趣旨の一冊。個人的にはあまり集中して読めず、読みにくい印象もありましたが、趣旨やアウトラインからの歴史の俯瞰的な見方、醍醐味は伝わってきました。もう少し勉強したい。2014/01/14
yasu7777
5
★★★☆☆ タイトルからして、もっと歴史読み方見方に関する内容だろ思ったが、世界史通史であった。コンパクトに 纏まってはいるが、やはりいきなりこれだけでは苦しい、ある程度世界史の知識がないと。歴史は何度も読んで理解して、知識が積み重なっていくものだと感じた。2016/07/05
お抹茶
2
ユーラシア大陸中心の「小さな世界史」と三大洋が五大陸を結びつける「大きな世界史」の二段階で世界史をコンパクトに記述する。最初のユーラシア規模の帝国はイスラーム帝国であり,モンゴル帝国が次に登場。遊牧民とイスラーム商人が既存の世界帝国を倒し,農耕社会に依存する体制を築いた。南宋とアッバース朝をモンゴル帝国が滅ぼし,東西の二大世界帝国を統合。大航海時代後,大西洋三角貿易の成長が資本主義経済を形成し,「大きな世界史」の土台になった。産業革命以降,ヨーロッパの産業都市が「小さな世界」の伝統的社会システムを一新。2018/12/15
脳疣沼
2
世界史の流れがよく分かる。細かな事象は全くわからないが、しかし、人類全体の歩みを“感じる”ことが出来る感動的な本だ。改めて、日本も世界史の一部なんだなあと思った。こうして見ると、日本の平和と言うのは一時的なもので、今の日本は単に幸運な時代にあるというだけのことかもしれないと思える。世界の大きな流れに抗うのは大変なことだ。2013/11/30