角川選書<br> 心は何でできているのか―脳科学から心の哲学へ

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角川選書
心は何でできているのか―脳科学から心の哲学へ

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047034983
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0340

出版社内容情報

脳の進化を背景に、感情・知性・意志の共鳴が生みだす心の成り立ちに迫る!

神経内科医として、こころという存在の不思議に気づいた若き日の著者が、長年の研鑽を経て辿りついた「脳からみた心」の姿とは? 感情・知性・意志の共鳴が生みだす「こころ」の成り立ちに迫る!

内容説明

1000億個の神経細胞からなる脳。この精妙な仕掛けから、心=「考える私」が生まれる。では、脳がわかれば心も全てわかるのか?記憶障害、失語症など豊富な臨床経験をもつ著者が、覚醒意識・感情・知性・意志の「心の4層構造」と、その背景にある脳の進化を解きあかす。プラトンやカント、ダーウィン、森鴎外、日本初の心理学者・元良勇次郎がのこした心と脳の理論も検証。脳科学の言葉では説明できない心の不思議に迫る。

目次

第1章 脳とこころの研究の歴史
第2章 脳の仕組み
第3章 脳とこころの関係
第4章 こころは知・情・意
第5章 情の世界
第6章 心像の世界
第7章 意志の働き
第8章 意識と情・知・意

著者等紹介

山鳥重[ヤマドリアツシ]
1939年、兵庫県生まれ。神戸大学大学院医学系研究科修了。医学博士。1969~72年、ボストン大学医学部ニューロロジー教室のレジデント・プログラムに在籍。ボストン・ヴェテランズ・アドミニストレーション病院で失語症など高次脳機能障害の臨床に従事。以来、神経内科医として失語症の診察、研究にあたる。神戸大学医学部精神神経科助教授、兵庫県立高齢者脳機能研究センター所長、東北大学大学院医学系研究科教授、神戸学院大学人文学部教授を経て、2010年3月、同大学を定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パフちゃん@かのん変更

22
脳と心の違い。脳は臓器だから触ることも切って調べることもできる。心はどこかに宿っているのではない。神経の複雑は働きによって出現する。こころはモノではなく現象であり、出現であり、展開であり、構造であるとのこと。私には難しすぎる本だった。学生の半数はこころは心臓にあると思うと書いてくる。いわく、心という漢字が心臓の心、こころをハートの形に書く、恋すると、心臓がキューっとなる、嘘をつくと親から胸に手を当ててよく反省しなさいと言われたからなどなど。2023/04/04

フク

11
神経心理学の専門書。一回で理解出来るはずもなく、再読しないとよく分からない(-.-) ただ脳の奥深さは理解出来たかな。繰返し勉強していかないと(^-^)2015/08/24

izw

7
心理学者が見た心の仕組みが歴史的な変遷を踏まえて、分かりやすく解説されている。心は情・知・意の3層に積みあがっている動的構造体で、それが意識が覚醒すると活動を始めると考える。大学の最終講義を下敷きとして出版を企画したが、最終講義を書き起こしてみると必要な原稿量の8分の1しかなく、まるまる1冊書き起こすことになったらしい。2019/09/17

bibliomania

2
 人智を超えた仕掛けから心が生まれ、“私”が生まれる。では、その心とはそもそも何であるのか!?その存在に関してを論じている。全8章ですが、大きく2つのパートに分かれている思います。前半は人類が心をどのように見つめ考えてきたか?過去の偉人達の思想等をピックアップし、心の謎へと誘ってくれます。後半は、前半の内容を踏みし、作者の心に対する考え方が、過去の症例と照らし合わしたりしながら展開しています。後半は医学的知識を多少必要としますが、内容は興味深いです。私はベインの3分割説を原書にて読みたくなりました。2012/01/08

じゅんじい

0
こころはどこにあると学生に聞くと、半数以上が「心臓」と答えるそうです。わたしも脳科学の本を読んでいなければそう答えたかもしれません。「どうも、こころはどこかに『宿って』などいるものではなさそうだ」「こころはどこかに『ある』のではなく、神経系の複雑な働きによって『出現する』のです」という著者の結論は、十分腑に落ちます。しかし、この結論に至るまでの論旨はかなり専門的で、初学者が理解するには、かなり困難を伴うレベルです。2016/11/12

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