出版社内容情報
王朝文化華やかな平安中期、天皇は幸福な日々を送っていた。と思われていたが、実は、権力者への追従に大騒ぎをする貴族たちに退け者にされた寂しい存在であった。意外な王朝の世界を当時の日記で浮き彫りにする。
内容説明
『枕草子』に描き出された華麗な王朝世界。その中心にあるべき天皇が、実際にはないがしろにされていた。摂政・関白の専横、それに追従する廷臣たち。孤立する天皇たちの深い嘆きを聞く者はいたのか。当時の廷臣たちの日記によって、華麗なイメージとは裏腹な王朝時代の真実を明らかにする。
目次
序章 ひとりぼっちの天皇たち
第1章 一条天皇の憂鬱
第2章 円融法皇の嫌悪
第3章 東三条院藤原詮子の偏愛
第4章 花山法皇の不満
第5章 上東門院藤原彰子の困惑
第6章 三条天皇の警戒
終章 裏切られる天皇たち
著者等紹介
繁田信一[シゲタシンイチ]
1968年東京都生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了。現在、神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、同大学外国語学部非常勤講師。博士(歴史民俗資料学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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