角川選書<br> 和歌文学の基礎知識

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角川選書
和歌文学の基礎知識

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047033948
  • NDC分類 911.102
  • Cコード C0395

出版社内容情報

1300年前に生まれ現代に続く、今なお魅惑的な和歌を楽しむための手引ヤマトタケルから良寛まで、よりすぐりの和歌を楽しみながら、歌の発生、修辞技法や歌の社会的役割、工芸の世界をはじめ日本文化全体におよぶ和歌の影響などを解説。和歌がどんどん身近になる!

〈目次〉
   はじめに

1 和歌の始発

2 長歌・反歌

3 枕詞

4 序詞

5 掛詞

6 縁語

7 挽歌と哀傷歌

8 抒情歌

9 望郷の歌

10 祝賀の歌

11 和歌と風景

12 見立て

13 和歌と絵画

14 和歌と漢詩

15 歌枕

16 題詠

17 歌合

18 贈答歌

19 和歌と物語

20 恋歌

21 和歌とジェンダー

22 帝王の歌

23 敗者の歌

24 花と月の和歌

25 数奇

26 本歌取

27 幽玄・艶

28 和歌と伝承

29 鎌倉と和歌

30 和歌と宗教

31 江戸の和歌

解説(書名・歌人)

引用和歌索引


谷 知子[タニ トモコ]
著・文・その他

内容説明

歌人は古事記のヤマトタケルから江戸時代の良寛まで、歌集は万葉集、平安時代の古今和歌集、鎌倉時代の新古今和歌集などを中心に、種々のすぐれた和歌を味わい楽しむ本です。歌の発生、修辞技法や歌の社会的役割、工芸の世界をはじめ日本文化全体におよぶ和歌の影響など、さまざまな流れがわかり、和歌が身近になってゆきます。日本文化の精髄、和歌の魅力をあますところなく伝える一冊です。

目次

和歌の始発
長歌・反歌
枕詞
序詞
掛詞
縁語
挽歌と哀傷歌
抒情歌
望郷の歌
祝賀の歌〔ほか〕

著者等紹介

谷知子[タニトモコ]
1959年、徳島県生まれ。大阪大学国文学科卒、東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学・東京大学)。フェリス女学院大学教授。専攻は中世和歌。九条家を中心に、文学と歴史との融合分野の研究も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

187
歌は《世界を改変するほどの力》を求められたというが、素戔嗚から伝わる三十一文字も、国見歌も、天皇中心である。皇統を力の拠り所とする世界観なのだ。それゆえ賀歌の詠み手は《みな同じ顔をし、同じ言葉を発し》なければならなかった。が、藤原基経の四十の賀で《桜花散りかひ曇れ》と詠み起こし、《老いらくの来むといふなる道紛ふがに》と歌って人々を震撼させた業平がいる。新古今から玉葉へと新しい風景を発見し、美を極めていった叙景歌の流れもある。中心の天皇は脱落したのだろうか。歌が切り開いた地平とは? 知りたい事ばかりだった。2021/03/14

六点

33
和歌(短歌)と言う形式は、短詩形の表現形式の一つである、と、同時に「日本人のモノの受け取り様の変遷」そのものである。「和歌の始発」から始まり「江戸の和歌」に至るまでの、長い発達史を著者選の秀歌と共に紹介している。形式論とともに「和歌のジェンダー」という古くて新しい議論も取り上げている。ぬこ田は中古では源実朝や後鳥羽上皇という、イメージが壮大な和歌が好きなので、幽玄とか艶とは苦手であったのだが、ふと「尊い」とか「萌える」に置き換えてはどうかと、意味の解らない事を供述している。索引や語句解説が充実してて良い。2021/09/23

獺祭魚の食客@鯨鯢

27
学校でのやらされ感ではない主体的姿勢で取り込む勉強のテキストとしてとても役に立つ和歌の見本が取り上げられています。 掛詞や枕詞、縁語などを丁寧に解説してあり、詠み人が作品に込めた思いや技巧の高さを、なるほどという気持ちでより深く作品を鑑賞することができると思います。2019/03/03

kaizen@名古屋de朝活読書会

24
和歌を古事記,万葉集,古今集などから説明している。 長歌,反歌 枕詞 序詞 掛詞 縁語 という形式、作りを説明している。 歌の種類として、 万葉集における東歌,防人歌から 挽歌と哀愁歌 抒情歌 望郷の歌 祝賀の歌 を紹介している。 題詠という与えた題で詠む方法。 歌合という左右に分れた競技。 一人で詠む独詠歌,二人で詠む贈答歌、三人以上で詠む唱和歌がある。 簡単な用語解説もある。 3時間で和歌を楽しみ始めるのによい。2013/04/21

俊介

18
31のテーマを選び、和歌の鑑賞ポイントなどを解説していくのだが、「ジェンダー」の章に注目した。古典和歌の世界にも、ステレオタイプなほどの性差意識が、はっきりあったようだ。男らしさ/女らしさ、男の役割/女の役割。ただ面白いのは、どこかそれで「遊んで」いるところがあるのだ。男が女になり変わって歌を詠んでみたり、逆もまた然り。あれだけ「女性性」を強調されがちな和泉式部も、男に成り代わって和歌(手紙)を代筆することもあったという。このことは、優れた歌人は性別を超越するのだ、ということも意味するだろうし、→2021/11/20

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