• ポイントキャンペーン

角川選書
日本人とさかなの出会い―縄文遺跡に見る源流

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047033313
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C0395

内容説明

氷河期が終結し、「縄文海進」により現在よりも数メートル海面が高かった縄文時代の日本列島。温暖な気候のもと約一万年続いたこの時代に、人々はすでに高度な魚食文化を展開していた。貝塚を始め全国に残る縄文遺跡からの出土品は、当時の食生活を物語る。中里貝塚のマガキ養殖の可能性、三内丸山遺跡のサケとマダイの骨の同時出土のほか、大森貝塚や夏島貝塚、加曽利貝塚の発掘成果を検証し、日本人の魚食文化のルーツを探る。

目次

第1章 縄文のタイムカプセル・貝塚(縄文時代イントロダクション;貝塚の地理と歴史 ほか)
第2章 代表的三貝塚をさぐる(日本考古学発祥の大森貝塚;日本最古の夏島貝塚 ほか)
第3章 中里貝塚に見る驚きの文化(大量の貝殻と加工場;出土した杭列の謎 ほか)
第4章 三内丸山にさかなの謎を追う(日本中を興奮させた三内丸山遺跡の発掘;魚骨が語る海の幸 ほか)
第5章 さかなから見た縄文の自然と文化(縄文海進とハイガイの消長;さかな事情への発掘出土情報誌からの補足 ほか)

著者等紹介

河井智康[カワイトモヤス]
1936年、東京に生まれる。農学博士、魚類生態学を柱とする海洋サイエンティスト。東京水産大学を卒業後、水産庁に勤務。1997年退官。魚類の生態や魚類資源の変動をテーマに研究し、その業績は海外にも知られる。現在、「21世紀の水産を考える会」代表理事
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

3
魚類生態学の専門家が、農耕ばかりがクローズアップされる縄文時代を、魚食や漁撈という視点で見た珍しい本。温暖化で海岸線が、現在よりも内陸にあった縄文時代は海が身近であり、植物の採集と共に、場所によってはそれ以上に、水産物に依存する時代でもあったようだ。千葉県の巨大な貝塚はカキの加工場であり、もしかしたら養殖場だったかもしれないという調査結果には、著者同様に色々な想像をかきたてられる。そして、あの三内丸山遺跡ではブリ(とムササビ)が大量に消費されていた、という調査結果も興味深い(ブリを出荷していた可能性も)。2013/04/11

takao

2
ふむ2024/01/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1436660
  • ご注意事項