内容説明
俳句は心で作る。しかも句の表面から心を消し去りながら、季題を詠み込むことによって、余情の広がりの中に消した心が現われてくる。いわゆる客観写生とは、「心で作って、心を消す」ことである。高浜虚子、父後藤夜半から学んだ花島諷詠の諸相を現代に活かす、初学実作者のための案内書。
目次
序 心で作る
俳句への出発
入門への入口
断崖の端に立つ気力
余情に縋る
宇宙の大を容れる
見えてくる自然
見えてくる自分
まず身辺詠から
切字崇敬
切字体得
写生三題
写生百態
実作への反省
類想からの脱出
心と姿