角川叢書
江戸の詩壇ジャーナリズム―『五山堂詩話』の世界

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784047021198
  • NDC分類 919.5
  • Cコード C0395

出版社内容情報

ヨーロッパの新興ジャーナリズムと時を同じくして、化政・天保年間、ジャーナリズムが、当時、最先端をいった文芸、漢詩の大流行を背景に開花。ジャーナル誌『五山堂詩話』を通して身分を越えて躍動した文壇を描き出す。

内容説明

庶民文学ばかりが強調されてきた江戸文学。その背骨には和歌や漢詩など伝統的文学があり、江戸文化全体に大きな影響を及ぼしていた。江戸文化の爛熟期、化政期に日本初のジャーナリズム批評のメディア『五山堂詩話』が発刊。身分の上下なく漢詩の一大ブームが始まり、やがて江戸文芸壇を巻きこむ大騒動が生じる…。芥川賞・直木賞を設け、作家の育成や文芸の普及などに貢献したジャーナリストで作家であった菊池寛の先祖・菊池五山が著した、この詩話を通して江戸後期の文化の実相を生き生きと描き出した異色作。

目次

第1章 ジャーナリズム批評の成立
第2章 『五山堂詩話』の出版
第3章 菊池五山という人
第4章 柴野栗山への視線
第5章 詩人の遊歴
第6章 勤番詩人たち
第7章 郷村風景の発見
第8章 女流詩の環境
第9章 批判と諧謔
第10章 紙碑として
第11章 大江戸文人茶番劇
第12章 批評家の証明

著者等紹介

揖斐高[イビタカシ]
昭和21年(1946)北九州市生まれ。東京大学大学院国語国文学専攻博士課程修了。博士(文学)。日本近世文学専攻。現在、成蹊大学教授。『江戸詩歌論』(汲古書院)で第五十回読売文学賞を受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きさらぎ

9
「五山堂詩話」は、古文辞派から性霊派へ、都市ではほぼ主流が移った時期に登場した。古典や典拠に通じなければ作れない古文辞派の詩と異なり、性霊派の詩は大衆親和的だ。五山は「偽唐詩」と同時に安易な「偽宋詩」をも批判し、我が江湖詩社の詩人たちこそが性霊派の「真詩」を生み出す、と気を吐くが、同時にその批評活動が商業活動として成立する時代背景を著者は分析する。掲載料や著者納品本の売捌き、祝儀で、一冊刊行につき350万ほどになったろう、という。書画番付騒動や揮毫の値段の目安一覧も出回った。文人たちの横顔も興味深い。2019/08/21

LS

1
江戸時代における漢詩の大衆化/日本化が、商業的なジャーナリズム批評のメディアとしての『五山堂詩話』を生み出すベースになった。本書ではそのような観点から『五山堂詩話』を読み解いていく。 ジャーナリズムを利用して名を挙げた五山が、後に書画番付騒動というジャーナリズム演出により自らその名に傷をつけたということは、皮肉的であると同時に必然的であったようにも思われる。2013/05/06

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