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出版社内容情報
「……あの子には、拾ってくれる人がちゃんといたんだね」
高校二年生の温泉川理玖と、他校の有名な美少女・速水珠宇。
縁もゆかりもなかった二人は、一匹の捨て猫を通じて雨の公園で出会うことに。
空の段ボールの前、ずぶ濡れでしゃがむ彼女の姿は、なんだか二匹目の捨て猫のようで──
見かねて珠宇にシャワーを貸した理玖。普段は猫を被っている彼女は、理玖にだけ懐いたのか、理玖の自室に居座ったり、自分の物を置いていったり。
巻き込むことを恐れる理玖と、頼ることを恐れる珠宇。二人は二人だけの関係を探り始める。
これは一人でも生きていける系男女が、それでも一緒にいる理由を探す日常小説。
【目次】
内容説明
「…あの子には、拾ってくれる人がちゃんといたんだね」高校二年生の温泉川理玖と、他校の有名な美少女・速見珠宇。縁もゆかりもなかった二人は、一匹の捨て猫を通じて雨の公園で出会うことに。空の段ボールの前、ずぶ濡れでしゃがむ彼女の姿は、なんだか二匹目の捨て猫のようで―。見かねて珠宇にシャワーを貸した理玖。普段は猫を被っている彼女は、理玖にだけ懐いたのか、理玖の自室に居座ったり、自分の物を置いていったり。巻き込むことを恐れる理玖と、頼ることを恐れる珠宇。二人は二人だけの関係を探り始める。これは一人でも生きていける系男女が、それでも一緒にいる理由を探す日常小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
19
高校2年生の温泉川理玖と他校の有名な美少女・速水珠宇。縁もゆかりもなかった2人が、一匹の捨て猫を通じて雨の公園で出会う青春日常小説。捨て猫を頬っておけず早退して頼れる先輩に託して、2匹目の捨て猫のよう感じた珠宇を見かねて家に招いた理玖。そこからマイペースな理玖に懐いたのか、たびたび家に来たりする珠宇の普段とのギャップや、家庭背景も明らかになっていく展開でしたけど、巻き込むことを恐れていた理玖が、頼ることを恐れていた珠宇のために動いたことをきっかけに、手探りの関係がどう変わるのかまた読んでみたくなりました。2025/10/24
真白優樹
12
根っこは気まぐれな少年が、他校の少女と捨て猫を通じて知り合い始まる物語。―――一人でもいい、それでも二人がいいのは何故。 捨て猫から繋がる関係、それぞれ別に一人が苦手という訳ではないけれど。それでも心通わせて、二人の思いをすり合わせていくお話であり、何気ない日常の中で深めていく思いが独特の空気管を持っている物語である。中々に進んでいくけれど、まだまだ固まりはしないこの関係。果たしてこの先、二人は恋人同士に発展できるのか。このもどかしい関係はどう進んでいくのだろうか。 次巻も勿論楽しみである。2025/10/25
椎名
7
やっぱりこの人の作品好きだなあ。商業出版作品はなかなか続いていないが、個人的にはどれも良作。今回も主人公にだけ素を見せてくれる拾われヒロインと、ちょっと孤立しがちな主人公というパッケージだけ見ると近年ありふれた、コテコテなラブコメだが、読んでみるとそれぞれの一人と一人でいることが楽しいという感覚が非常に丁寧に描かれていて、きちんと差別化できている。一人で問題なく、それでも誰かといるとより楽しいというのはとても健全な付き合いだ。似ているということは同時に違うということ、という一文が妙に印象深かった。2025/11/01
MoriTomo
6
他校の有名美女との出会いから始まる青春ラブコメで、日常の中で見せる彼女のギャップや居場所を感じさせる描写が魅力的で心温まる物語でした。 2人を繋いだ猫の存在を軸に、ヒロインの言動にくすぐられながら少しずつ距離を縮めていく展開が微笑ましく、終盤で主人公が見せた思い切った行動にも胸を打たれました。 妹や頼れるお姉さん、ヒロインの家庭環境など見どころも多く、今後の関係の進展が楽しみです。2025/10/26
leo18
5
奇をてらわないまっすぐなボーイミーツガール。素を出し合える関係っていいよね。ヒロインが悩んでるときにスッと心に入り込んだんだろうな。2人の話中心だったので周りを巻き込んだ話も読んでみたい。2025/11/01




