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出版社内容情報
新たな出会いの季節、四月。景行想は中高一貫の私立征心館学園に唯一の編入枠として入学することに。
見渡す限り富裕層の学校で、ただ一人異邦人として過ごす日々。
そこで出会い、心通わせた少女はなんと──五人全員下の名前が同じ《ナツキ》だった!?
しかも、ナツキというのは幼少期、とある理由で想にとってトラウマとなる名前で──。
これは、青春の一切を諦めて打算で学校を選んだ少年が、ただひとりの少女を下の名前で呼んでみるまでの、なんでもない青春の物語である。
内容説明
名月と夏生と奈津希と懐姫となつき…全員「ナツキ」じゃん!?出会いの季節、四月。俺、景行想は中高一貫の私立征心館学園に、唯一の編入枠として入学することに。見渡す限り富裕層の学校で、庶民の俺にも少しずつ知り合いも増えてきた。ただ気になるのが―仲良くなった女子、全員下の名前が同じ「ナツキ」なんですが?どの子もしっかり美少女で、距離が近づくことに悪い気はしない、しないけど…「ナツキ」といえば幼い頃俺にトラウマを植え付けた名前でもあるのだ。必然俺は彼女たちを苗字で呼ぶことに。あ、イタタタ、トラウマが刺激されて胃が痛い…。それでも、俺はいつか彼女たちのうち一人を、下の名前で「ナツキ」と呼ぶ日が来るのだろうか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
中高一貫の私立征心館学園に唯一の編入枠として入学した景行想。富裕層の学校で、ただ一人異邦人として過ごす日々の中で同じ名前の少女たちと心通わせていく青春小説。幼少期の一夜限りの友人で、想にとってトラウマとなっていた名前「ナツキ」。青春の一切を諦めて打算で学校を選び、マネージャー代行業として周囲をサポートする代わりに対価を得ていた想が、学園の中で出会い、心通わせていくタイプも違う少女たちの名前はなぜかいずれも「ナツキ」。想は果たして思い出の彼女を見つけることができるのか、動き始めた物語のこれからに期待ですね。2024/07/25
わたー
27
★★★★★面白かった、そう手放しで言えるレベルの作品であることに加え、ある一点を以って実に著者らしいオンリーワンな作品だったと言わざるを得ない。ヒロインの名前の読みが全部同じなラブコメなんて見たことねえよ!!閑話休題。とある事情から打算的に生きると決めた主人公は、環境を変えるためにとある中高一貫校へ外部入学する。その学校にはかつて彼にトラウマを与え、その後の彼のスタンスを決定づける要因を与えた少女と同じ「ナツキ」という名の少女が複数人いたことから始まるラブコメ。キャラ同士の掛け合いはコミカル。2024/08/22
和尚
23
幼き頃の儚くも苦い記憶、今も思い出す一夜の友人の名前はナツキ。そして、成長した主人公が転入した高校には数人のナツキが居てーーーー。 キャラが本当に魅力的、そして会話の応酬のユーモアセンス、言葉選びがめちゃくちゃ好きでした。 一冊全部で、登場人物紹介を兼ねたプロローグ的な展開ですが、これがまた会話だけでも面白くてするする読めます、おすすめですね! 続きを楽しみに待ちます! 2024/08/12
サキイカスルメ
21
ナツキがヒロインで友人でラスボスにもなりそうな物語ですね!理解しました!挫折から打算的な人間関係を求めてお金持ち学校に編入した主人公と、彼のトラウマである「ナツキ」という名前を持つ少女たちのラブコメ。最初冷めた人間関係を望んでる人なのかと思った主人公が、本当はあまりにも善人で真っすぐで極端な人だったのが面白かったです。女の子たちも可愛くて良かったです。一人だいぶヤバそうな子はいますが…。今回のメインヒロイン(?)演劇のナツキちゃんの考え方が不器用で可愛くて好き!2024/08/06
椎名
16
ヒロイン全員同じ読みをする名前を持っており、過去の友人でありトラウマとなった相手がその中の誰かというちょっとしたミステリ要素のあるラブコメ。たまに見るこの犯人探しのあるタイプの作品好きなので個人的に期待していることもあるが、ヒロインも全員一癖あってやりとりが軽快なのも良い。また序盤の挿絵の使い方がなかなか他に見ないことをしていて(ノベルゲームの立ち絵を思わせる)、一工夫あるなという印象だ。一巻は完全にプロローグだったとはいえ、現時点で非常に面白かったので今後楽しみなシリーズ。2024/07/28