出版社内容情報
【あらすじ】
中学時代にいじめられた経験を持つ赤木加奈子はある日、小学5年生の娘・愛が同級生の馬場小春をいじめていることを知り、家族で馬場家に謝罪に向かう。
加奈子たちの謝罪はその場では受け入れてもらえたものの、小春はその後、不登校になってしまう。
小春の母・千春は苦しむ娘を見て知り合いに相談するが、SNS上での匿名の告発をきっかけに、思いもよらない事態へと発展してしまうのだった──。
我が子への不信感、夫との意見の相違、SNSで巻き起こる炎上…様々な問題に翻弄される二つの家族。
自分の子供がいじめの当事者と知った時、「正しい対応」とは果たして何なのか?
いじめ問題を加害者家族、被害者家族双方の視点から描く、意欲的セミフィクション。
【「シリーズ 立ち行かないわたしたち」について】
「シリーズ 立ち行かないわたしたち」は、KADOKAWAコミックエッセイ編集部による、コミックエッセイとセミフィクションのシリーズです。本シリーズでは、思いもよらない出来事を経験したり、困難に直面したりと、ままならない日々を生きる人物の姿を、他人事ではなく「わたしたちの物語」として想像できるような作品を刊行します。見知らぬ誰かの日常であると同時に、いつか自分にも起こるかもしれない日常の物語を、ぜひお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
43
読後感がすごく苦いです。いじめをすることはいけない。けれども加害者の娘の味方・サポートも必要だ。後半には加害者が被害者になっていき、ただただゾッとしました。娘は「最初にやった方が悪い」。子どもの問題には早めに介入したほうがいいけれど、そこには愛があるべきだと思う。家族で話す良い機会をもらえましたが、再読はないかなあ…。2024/04/13
わむう
25
苛められていた子が不登校になり、苛めていた子がSNSで顔と名前を晒され、苛められる側になり、他人からの嫌がらせを超えた誹謗中傷を受けるように。正義病にかかった外野がうるさい世の中です。ヒマなんでしょうか?2024/06/01
陸抗
24
自分の子供が被害者になる可能性を心配しても、加害者になる可能性を心配をする親ってどれくらいいるんだろう…。小学校のいじめの被害者と加害者、両方の家族の視点で書かれていて、どちらの立場になっても辛い。やりきれない気持ちは分かるけど、加害者の個人情報をSNSで拡散はやりすぎだと思う。2023/03/31
真栄📖【本意外活動停止します。】
20
無料で1話読みました。いじめか..今もたぶんあるんだろうなぁ~私は、慣れてしまったけどね(*´ω`*)いじめに..その代わりに周りを敵しするようになちゃって..無くなるといいよなぁ~いじめ..2024/06/02
ふじ
16
読みたかったコミックエッセイ。このシリーズ、シンプルで読みやすいながら、絶対ダメだろ…!という危うい展開が待っているのでぞわぞわしながら読むことになる。娘が、今まで仲良かった子がウザくなってイジメをしていた、というお話。小学校高学年あるあるだと思う。自分の思う通りに他人が動かない時、上手に振る舞うことができないから、嫌、という気持ちを嫌がらせに込めてしまう。そのまま大人になった人もたまにいるけど…干渉しすぎる周りの大人も大人、そこが1番嫌悪感。2024/10/30