出版社内容情報
歌人・穂村弘が、読者の短歌を選んで講評。本の情報誌『ダ・ヴィンチ』の人気連載、書籍化第5弾。短歌を詠む人も、読む人も。言葉のワンダーの世界へいざなう、実践的短歌入門。
内容説明
実践的短歌入門。『ダ・ヴィンチ』人気連載!歌人・穂村弘が読者の短歌を講評。
目次
ぬいぐるみ
老い
畳
赤ん坊
おしゃれ
商店街
日記
歯
エレベーター
おにぎり〔ほか〕
著者等紹介
穂村弘[ホムラヒロシ]
1962年、北海道生まれ。歌人。『短歌の友人』で伊藤整文学賞、『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
76
【サイン本】東所沢のダ・ヴィンチストアに遊びに行ったときに買った穂村さんのサイン入りの本。「短歌ください」自体は人気がある連載でずいぶん長く続いている。それだけ簡単に(いや簡単じゃないけど)自己表現ができる文芸だということ。今作で気づいたのは自分の実体験をもとに歌をつくっているかたが多いのかなという事実。もちろん肌に触れるような実感がないとなかなか歌にまで昇華できず、そこに驚異も生まれないというのはあると思う。頭のなかでつくるか、事実を描写するか。両者のバランスがそろってはじめてプロになれるのかな。2023/04/26
水色系
43
テーマをもとに短歌が出てくる出てくる。投稿してみたいが載るのはだいぶハイレベルなのだろう。日常にアンテナ張って過ごしてみようか。特に好き→君は手の銀貨を天然水に変えその水はすぐ人間になる(P25)/まいだけのお母さんだった昨日まで憎たらしいから赤と呼ばせて(P31)/新品の本の匂いにくるまれて昔話をもう一度読む(P103)/ハンバーガー噛みちぎるたびハンバーガー見てしまうのはキスに似ていて(P148)/ベルが鳴る顔見合わせて人間に近いほうが出てゆく(P224)2023/12/29
ひめありす@灯れ松明の火
24
なんだか最近短歌とか俳句とか詩とかそういう短い物に心惹かれる日々。文字数って等価交換出来ないよね。2023/03/16
十二月の雀
16
いやはや、レベルが高い。どれも本当に素晴らしい作品ばかりだが、今回特にビビッと来たのは、『月光も眠れないのか月光も好きなひととかいたりするのか』(石井大智・19)という一首。超クールだと思う。VARYCOOLだと思う。何故こんなに格好いいと思うのだろう。月光を擬人化してるからかな。月光に恋バナを問い掛ける目線にシビれた。月じゃなくて月光というところがなんとも。これが日光だと全然違う歌になる。そうか、月光も眠れないのか…。好きなひとを想うとき、月を見上げる青年の姿が浮かぶ。2023/04/13
たっきー
12
「ダ・ヴィンチ」で連載されている「短歌ください」(読者の投稿した短歌に著者がコメントする)をまとめたもの。第5弾。いろいろな想像ができる歌がたくさん。面白い。2023/04/22