出版社内容情報
源経基、藤原師輔に変事あり--。そして諸々の事件の中心に浮かび上がる、ひとりの男。それは平将門、かつて“新皇”を名乗って大乱を起こし、二十年を経た今なお畏怖とともにその名を語られる不世出の武人--!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5〇5
8
平安時代を舞台に、呪詛と妖魔が織りなす歴史幻想譚の第3弾だ。京で連続する怪異事件の背後に、二十年前の坂東における平将門の乱が浮かび上がる。怪事に関わる六名の人物──彼らの過去と現在が織り交ぜられ、全貌が見えてくる構成が巧妙だ。呪詛攻撃の黒幕は誰か? その真の目的とは? 興味は高まるばかりだ。複雑に絡む登場人物の名前や通称を整理しながら、じっくり読み進めたい。😃2025/05/27
金目
5
相次ぐ変事の大元である平将門の姿が見え始めるの巻。シニカルながら師匠や博雅にいいように振り回される晴明は、いっそ可愛らしい。半乾きのかさぶたゆっくり剥がせるくらいには中がよろしい。基本的にハード系の絵柄なのに、ちょいちょい無礼るなよ、とか、聴く力、とか小ネタが挟まるのでクスリとしてしまう2022/04/13
コリエル
5
怨霊界のスーパースター平将門がとうとう登場。回想だが。祟りに祟りまくるというのも怖いが、アッサリと関東一円を制覇してしまったというその無双ぶりが時代の破壊者としてまず凄いわな。将門を擁すだろう百鬼夜行相手に晴明たちがどう対抗するのかたのしみ。2022/04/05
おりひら
2
さりげなく、時代背景、関わる人物の系譜などの紹介があるのが、より作の深みが増すという、不思議なアクション娯楽。この時代の人物、個性と言うかクセが強いキャラばかりだから、困る(どの時代もそうなんだけど)。原作でもだったが、伊藤勢氏の絵によって、その辺りがより際立ってゾクゾクする。それにしても、晴明も博雅も、ほとんど何もしていなくね?(面白かったけど) 2022/04/06
沢風南
1
興世王が不気味すぎる!浄蔵の放った矢がレーダー付きミサイルみたいに飛んでいく描写かっこいいな。晴明が経基邸の呪詛破りをするところが好き。どろどろした恨みつらみの中で博雅の存在が清涼剤だ。2023/08/03
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- 和書
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