内容説明
巨匠が明かすマンガの「ストーリー創り」の秘密。
目次
第1章 有機言語としてのマンガ
第2章 マンガ言語をどう使いこなすか
第3章 マンガ脚本・入門編
第4章 マンガ脚本・基礎編
第5章 マンガ脚本・実践編
第6章 8ページマンガを創る
第7章 実例で学ぶ作品への客観
第8章 ストーリーマンガにおけるQ&A
第9章 広い視野を持つ送り手に―あとがきにかえて
著者等紹介
竹宮惠子[タケミヤケイコ]
1950年、徳島県生まれ。1968年、「リンゴの罪」「かぎッ子集団」でデビュー。「風と木の詩」「地球へ…」で小学館漫画賞受賞。2000年より京都精華大学芸術学部マンガ学科教授に就任。2006年、同大にマンガ学部が設立され、2008年学部長に就任する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koning
38
マンガの文法のざっとしたおさらいから始まって4コマあたりから8ページものまできっちりプロット練ってから〜というのをゴリゴリに実践的にやってる本(というか授業の一部再録って感じなのかな?)そういう意味では大学が専門学校化してんじゃないの?というアレが出てきそうなトコだけど、まさに手探りの中から見つけてきたメソッドというのがわかります。つか、このマンガの文法と構文ってさー、やっぱりラノベやネット小説にも深く影響を与えてるよね。というのが再確認できたかもしれない。2016/07/21
ぐうぐう
23
プロ漫画家を目指す人用に書かれた、竹宮惠子版マンガ教室。徹底して実践的な内容だが、驚かされるのは、マンガを表現言語という観点から解読している点だ。そもそもそれは、プロを目指す描き手のための解読であり、読者には必要のない読み方ではある。しかし、描き手目線で専門的にマンガが読み解かれることで、マンガそのものが持つ奥深さが炙り出されていく。コマとコマの間白の広さからマンガ史が垣間見れ、効果線や吹き出しからマンガの進化が感じ取れる。(つづく)2013/01/23
ソーシャ
3
一時期話題になった京都精華大学マンガ学部の学部長をしている著者が、大学で行っている講義や演習を一冊にまとめた一冊。マンガ表現の歴史や技法、制作の際に注意すべき点などを実際の作例を挙げてわかりやすく解説していて、マンガの描き手が作品を作る際、どのようなことを考えているのかを知ることができます。「大学でマンガを教えることの意義」と向き合ってきた著者ならではの一冊と言える本ですので、マンガをより深く読み解いていきたい人にも勧められる本です。2016/09/03
こ86
3
この手の本はいろいろ読みましたが、その中でも話の作り方を一番わかりやすく解説してると思いました。自分がマンガを描いていた時にこの本を読みたかった。2011/06/17
雙楜
3
面白い。精神論の部分では、完全に実作者の視点とはいえず、多少、教えるための言葉になっている箇所もあるとは思うが、そのような部分も含めて、マンガの描き方や描く上での心構えを教えるまたとない本だと思う。いや、マンガに限らず創作をする心構え、もしくは受容する際の心構えとしても興味深い。そして後半、竹宮先生がどうして教育者になったのか、今教育者でいるのかがなんとなく分かってくる。色々な意味で感情を刺激され、掻き回された。まだ未消化。2010/04/16