内容説明
おれたちは将棋盤の上で勝負する。小学生名人をめざす二人の真剣勝負のゆくえは?角川学芸児童文学賞受賞作品。
著者等紹介
はまなかあき[ハマナカアキ]
1976年、東京都生まれ。東京学芸大学教育学部中退。自分がつくった物語をいつかわが子に読ませたいと思い、第1回「角川学芸児童文学賞」に応募。優秀賞を受賞。『ライバル―おれたちの真剣勝負』が受賞デビュー作
K‐SuKe[ケースケ]
1974年、埼玉県生まれ。ゲーム会社のデザイナーを経てフリーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
126
著名な推理小説作家・葉真中顕さんの原点と言える児童文学小説のデビュー作です。奇しくも令和になって私の読んだ一冊目が肉体勝負の本で二冊目が頭脳勝負の本になりましたね。そして今年読んだ将棋が関係する本も2冊目になります。また約9年前に書かれた本書の冒頭のスタート時期がゴールデンウィークという事で偶々ですが何という偶然でしょう。父さんの為に勝負する訳じゃない!リュウとマサユキの真剣勝負の行方は?勝つ事が全てではなく負けた悔しさを超えて相手の実力を認め讃えられる決して生ぬるくないライバルとの友情が清々しいですね。2019/05/02
あも
42
葉真中顕名義でデビューする以前の児童書。すっごい爽やか。15分ぐらいで読めるので、新作が待ちきれない方や絶叫重いわ!って人は箸休めにどうぞ。父子家庭の小学五年生・竜。父親の期待を受けて将棋のプロになるべく日々頑張っている彼。とある理由で引っ越した先での出会いが彼を変えていく。小五って大人が思ってるほど子供じゃない。大人の欺瞞に気付き、自分自身や周りを見て、色んな事を考えるようになっている年齢。年相応の葛藤や成長がしっかりと描かれていて氏の懐の深さが良く分かる。対象となっている年齢の子供に読んで欲しい作品。2017/02/14
ちょび
15
すっかり葉真中さんに魅了されてしまった私。新刊が待ちきれなくて絶版になっているデビュー作の児童書を図書館から借りてきてしまいました。面白かった!久しぶりに一つの事に夢中になるワクワク感を思い出させてもらいました。葉真中さんがこんなさわやかな話を書けるというのにもびっくり(笑)言われなければ絶対に葉真中さんとは気づかないです。引き出しの多い作家さんですね。そして関係ないけど、太っちょの天才棋士と言えば『聖の青春』!また読みたくなっちゃったなぁ。2016/08/22
イチイ
14
父親の夢だった将棋で伸び悩み、県代表に選ばれるためにライバルのいない他県へと逃げてしまった小学生が、今度は新たなライバルと出会い向き合っていくという小学校中学年以上向けの小説。100ページ強と非常に短い話だが、挫折から立ち直り、そしてその先の成長へときちんとまとめられている。登場人物の数は少なく、いささか類型的だがキャラクターも立っている。小さな話だが、大きな成長を描いた好著。2020/06/20
のりのり🍳ぽんこつ2𝒏𝒅
10
葉真中顕さんが書いた児童書。というか、実はこれがデビュー作品というのを読んだ後に知った。小学生が主人公の、将棋を題材にした物語。自身の将棋への夢を息子に託した父親との対立や、将棋に誘った友人がメキメキと腕を上げ県の大会でライバルへと変わっていく関係性など、対局シーンも含めワクワクする。 絶版だったものが最近内容が少しアップデートされ再販されたようですが、これは古い方。2022/05/08
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