内容説明
犬の名前は、コスモス。たくさんの犬たちといっしょに、川原のコスモス畑に捨てられていた。まっ白で小さくて、弱々しいコスモスは、弟の理久にどこか似ている。「そういう犬は、飼いづらいですよ」コスモスはアルビノという障害のため、全く耳が聞こえなかったのだ。そんな獣医さんの言葉や、まわりの心配をはねのけるように、わたしと理久と、コスモスとの日々が、始まった。障害のある1匹の子犬とのふれあいが、家族のきずなを深めていく感動の物語。角川学芸児童文学賞受賞作品。日本動物愛護協会推薦図書。
著者等紹介
中山聖子[ナカヤマセイコ]
1967年、山口県生まれ。小川未明文学賞、さきがけ文学賞、ゆきのまち幻想文学賞大賞などの受賞を重ね、2010年、角川学芸児童文学賞を受賞。小川未明文学賞作品「夏の帰り道」を加筆修正した『三人だけの山村留学』がデビュー作。現在、山口県宇部市在住。日本児童文芸家協会会員
渡辺あきお[ワタナベアキオ]
1949年、福島県生まれ。虫プロダクションを経て、絵本や童話の挿絵を描く。『ジャンボゴリラとこどもたち』で1993年度赤い靴文化賞特別賞を受賞。(財)日本動物愛護協会、(財)日本ユニセフ協会のカードにも絵を提供している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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喪中の雨巫女。
9
《私‐図書館》コスモスは、障害犬だけど、関係ない。しつけは、できるし、考えを伝えられる。 いじめって、先生が考えているより、深いんだよ。先生が招く苛めもあるんだよ。2012/07/26
読書国の仮住まい
1
著者初読み。 千紗と理久の姉弟は父親の転勤で引っ越し転校となる。 ある秋の日、学校からの帰り道に川原で捨てられているたくさんの犬を見つける。 その中で白いダックスフントを理久が飼いたいという。 しかし長生きできないアルビノであって、しかも耳が聞こえていない。 それでも飼うことになり、見つけた場所からコスモスと名付ける。 理久は言葉につまづくことが多く学校に通えてないでいるが、先生から助言されたこともありある日から登校するのだが…。 坊主がこの犬を幸せにしちゃれ。 そうすりゃこの犬が坊主を幸せにしてくれる。2022/07/25
芦屋和音
0
思っていたより、犬とのふれあいが少なかった。2011/11/03