内容説明
中原中也生誕100年・没後70年を迎え、中也に評伝・作家読本で知られる著者が、改めて中也を読み直す。中原中也の詩に影響を与えた宮沢賢治と富永太郎、ダダイズムを詳細に検証。詩と人生に衝突するように時代を駆け抜けた詩人の内部へ多方面から迫り、今後の中也研究への新たな方向を示唆する。中也を読んできた人も、これから中也を読む人にも最適な中原中也案内。
目次
第1章 頑是ない歌―中原中也の方法
第2章 虚無からの夢
第3章 二人の詩人
第4章 あはれわれ死なんと欲す あはれわれ生きむと欲す―富永太郎・中原中也
第5章 精神の共和国―小林秀雄・富永太郎・中原中也
第6章 一九二〇年代の口語詩とダダ
第7章 「スルヤ」と中原中也
第8章 二人の月光派―中原中也とジュール・ラファルグ
第9章 もう一つの銀河―「一つのメルヘン」をめぐって
第10章 中原中也の小説
第11章 詩的履歴書
著者等紹介
青木健[アオキケン]
1944年京城生まれ。名古屋大学法学部卒。1972年『内なる中原中也』で吉田健一・北川透に認められ、詩論・文芸評論を書きはじめる。1984年新潮新人賞受賞。現在、愛知淑徳大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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