内容説明
窪田空穂は農の心を文学の身上とし、愛妻・藤野の死後「故郷回帰」がさらに強まる。本書はその思考プロセスを死・孤坐・ユーモア・老いなどをキーワードにして多面的に分析。現代に通じる近代文学の新鮮さと、空穂が開拓した“生活に根ざした浪漫性”とも言うべき文学観を指摘する屈指の名著。
目次
死を超える思念
自歌自釈の意図と背離―空穂の自作評
俯仰の位相―空穂における明るい空と暗い灯
孤坐しつつの歌―まぶた重し
『まひる野』の短歌史的な位置について
歌とユーモア
鉄幹との訣別―初期抒情『まひる野』
老いの艶
微視的自然観から巨視的自然観へ
空穂秀歌鑑賞
著者等紹介
岩田正[イワタタダシ]
大正13年4月東京・世田谷区の駒沢生まれ。早稲田大学国文学科卒。昭和21年3月「まひる野」創刊に参加。昭和53年5月「かりん」を馬場あき子氏と創刊。短歌教室は朝日カルチャーセンター、角川短歌通信講座をはじめ6箇所。第1回「短歌」愛読者賞、第28回日本歌人クラブ賞、『泡も一途』で第40回迢空賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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