内容説明
甲斐という呼称には、品位と俊爽の気がある。その山峡の美しい自然と人情の機微を鮮やかに描きだす芳醇なエッセイ集。山の仙薬蛇苺酒、苦み走った紺の杣師、母の胸の中で息絶える祖母など、感動的ないのちの賛歌八十編。
目次
エドヒガンの花
雛のいろいろ
ふたいろの涙
富士山と詩歌
新秋日記
山の仙薬
山の湯
真冬の一夜
甲信越の詩情
梅雨明けるころ〔ほか〕
著者等紹介
飯田龍太[イイダリュウタ]
大正9年(1920)、山梨県生まれ。国学院大学卒。昭和29年より「雲母」編集。37年、父蛇笏の死去により「雲母」主宰を継承。毎日俳壇選者となる。44年、第四句集『忘音』により読売文学賞受賞。56年、日本芸術院恩賜賞受賞。59年、日本芸術院会員に任命さる。昭和51年より蛇笏賞選考委員(平成16年まで)。平成4年8月、「雲母」九百号をもって終刊。この間、俳句界に広く目を向け、多くの俊英を育てた
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