出版社内容情報
芥川龍之介の代表作がたっぷりつまった名作集!大どろぼうのカンダタは、くもの糸をたぐって地獄から極楽へのぼっていこうとするけれど!? 文豪・芥川龍之介の教科書でおなじみの作品を収録。小学生のうちに一度は読んでおきたい日本の名作がつばさ文庫に登場!
芥川 龍之介[アクタガワ リュウノスケ]
著・文・その他
ひと和[ヒトワ]
イラスト
内容説明
地獄に落ちた大どろぼう・〓陀多(かんだた)の目の前に、極楽から1本のくもの糸がおりてきた。〓陀多(かんだた)はその糸を上って地獄をぬけ出そうとするが…。(「くもの糸」)お金がある時にはだれもがちやほやし、貧乏になるとだれも見向きもしない。そんな人間に愛想がつきた杜子春は、仙人になるために辛い苦行に挑むことになるのだが…。(「杜子春」)表題作をはじめ、「鼻」「トロッコ」「羅生門」など、必ず読みたい11編の名作を収録!!小学中級から。
著者等紹介
芥川龍之介[アクタガワリュウノスケ]
1892‐1927年。小説家。青年時代は、当時超難関といわれた東京帝国大学英文科に合格するなど、秀才として名をはせる一方、怪異などにも強い興味をしめした。大学在学中に仲間たちと作った文芸雑誌「新思潮」に「柳川隆之介」というペンネームで初めての小説を発表した。1916年「鼻」が夏目漱石に絶賛され、その後多くの名作を残したが、つねに様々な悩みを抱えていた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わむう
21
学校図書館に購入しました。ジュニアにも読みやすいふりがな付き。「トロッコ」童話っぽいんだけど最後の一文でやはり芥川ワールドだと感心してしまう。2019/08/07
biba
7
子供が「蜘蛛の糸」を読みたいと言って借りてきました。このお話だけ読んで、「詳しく書かれていた」とのこと。かなりサラッとしたあらすじしか知らなかったようです。私も懐かしくなり読んでみました。子供の頃は芥川龍之介さんのお話は怖い感じがして苦手だったので、読んだはずだったけれどあまり覚えていないお話が多かったです。「トロッコ」の「新聞紙に包まれた石油の匂いのするお菓子」がどんななのか想像していた子供時代を思い出しました。最後に解説もあり、わかりやすくて良かったです。2024/04/17
ぺんぎん
6
結構国語の授業とかで芥川龍之介は読んだけど、改めて読み返すとうろ覚えのままだった部分もあったり、10代の頃とは違った感覚で読めたので新鮮だった。芋粥の話が切ない。あんまり簡単に願望が叶ってしまった時の味気なさや、願望を失いひたすら馬鹿にされるだけの今後の人生を思うと、五位もやるせなかっただろうな。「たばこと悪魔」の、「悪魔は、ころんでも、ただでは起きない。誘惑に勝ったと思う時にも、人間は思いのほか、負けていることがありはしないだろうか。」が刺さった。「白」も良い話だったな。2024/10/02
みなみ
4
ストーリーを思い出せるものと思い出せないものが両方。わかりやすい説話のようなプロットもあれば、この結末をどう捉えるのか?と考えてしまうものもある。一番心に残ったのは芋粥かな。切れ味するどい短編ばかりセレクトされていて、面白いからすぐ読めちゃうんだけど読み応えがあった。 2020/08/06
HNYYS
3
図書館本。久しぶりに芥川を読みました。初期作品がメインでしたが、考えさせられる話でした。小学生には芥川初期の方が読みやすいみたいです。2020/02/22